先日、防災研修で押しかけ講師をさせていただいている保育園様の避難訓練の様子を見学させていただくことができました。
この保育園では月に一度避難訓練を実施しており、今回の想定は「地震+火事」でした。
「地震です」の園内放送を聞くと、子ども達が一斉に部屋の中央部に集まって「ダンゴムシのポーズ」を取り、クラスによっては防災ずきんも被ってじっとしていました。
その後「火災発生」の園内放送と同時に鳴り響く非常ベル。
子ども達はさっと立ち上がると騒ぎもわめきもふざけもせずに粛々と列を組んで非常経路に従って避難をし、赤ちゃん組はおんぶ&お散歩車で避難を行い、訓練開始から避難完了までわずか5分で安全圏に避難が完了していました。
小学校や中学校ではもう少し賑やかでドタバタした感じになるのですが、この静けさはすごいなと思い、訓練終了後に園の先生にお話を伺いました。
それによると「4月に子ども達が入れ替わってすぐの訓練では泣いたり騒いだりすることがありますが、この時期だともう普通に避難ができます」とのこと。
以前に研修させていただいたことを元にして津波からの避難訓練も実施されたそうで、避難開始から高手の避難所までの避難が17分だったことも伺い、かなり素早いなと感心しました。
普段から訓練することで避難という行為に慣れることができ、その結果として安全を確保することができるということを教えていただきました。
後日、見た内容について修正点があれば教えて欲しいということでしたので、また気づいた部分をお話しさせていただこうと思っていますが、災害時に保育園での死傷者が少ないという理由がちょっとだけわかったような気がしました。
惜しむらくは、これだけしっかりとした訓練が日常に組み込まれている保育園から小学校に行くと、途端に訓練回数も内容も貧弱なものになること。
どのように働きかければうまくいくのだろうかと、少々考えさせられる体験でした。貴重な経験をさせていただいたすみれ保育園の園長先生を始めとする先生方に厚くお礼申し上げます。