暑くなったり寒くなったり、着るものに悩む季節です。
朝は長袖、昼は半袖、でも夜はまだ厚手の長袖などという、暑さに慣れていない身体と、急激な温度差で体温調整がうまくいかず熱中症などのダメージを受けやすい時期ですが、今年はそれに顔のマスクが加わって体温の調節に一段と神経を使うことになっています。
ただ、例年は早めに機械冷房を利用することで快適さを維持してきましたが、3密を避けるという視点から考えると、今年は冷房では無く窓の開放で対応することになりそうですが、そうすると今まで以上に体温調整を意識しておく必要がありそうです。
例えば、クール素材の下着やシャツなどを使うことで体感温度を下げることができますし、濡れタオルや適温の飲み物などを上手に使えばある程度のコントロールはできそうな感じです。
ところで、高度や風速によって感じる温度が変化することはご存じですか。
よく言われることですが、高度が100m上昇すると気温は約0.6℃下がります。そのため、標高の低いところと比較して、標高の高い場所の気温は間違いなく下がることになります。
また、風は体温を奪います。風速1mで体感温度が1℃下がるといわれていますので、例えば防災センターの強風発生器などの体験では、外が暑くても寒さを感じることができるということになります。
災害で一番怖いのは全身がずぶ濡れになった後で風通しのいい場所にじっとしていることで、これは水の気化熱と風による体感温度の低下とで夏でも簡単に低体温症を招くことになります。
大雨や水害などでずぶ濡れになったらとにかくすぐに乾いた服に着替えるように言われるのは、体温の低下を防ぐためです。
もしも体温が急激に上昇したり降下したりするような状態であれば、額や脇の下、鼠径部などの太い血管が集中している場所を冷やしたり暖めたりすることでその人の体温をある程度調整することができます。
また、ずぶ濡れになってどうしても乾いた着替えがない場合には、濡れた服の上からビニール袋をかぶることで気化熱と風による体温の低下を防ぐことができます。
これから先、体温の調整が難しい時期に入ります。早めに服の脱ぎ着や気化熱、水や風の調整をすることで快適と感じる体温を維持できますので、自分の体調管理には気をつけるようにしてくださいね。