消火器の設置については法律に設置を義務付けられている施設とそうでない施設がありますが、初期消火のことを考えるとどのような建物であれ消火器は備え付けておくほうがいいと思います。
ただ、備え付けているだけではダメで、出火した時にすぐ使える状態になっていなければ意味がありません。
消防法令では、消火器は「通行又は避難に支障がなく、必要時にすぐに持ち出せる場所に設置すること」とされていますが、実際には火を使っているコンロの下やその周辺、何かの物陰になっていてそこにあることが周りにはわかりにくい状態になっていたりします。最近ではおしゃれで見た目消火器に見えないような消火器も販売されていますが、消火器とはわからないので、そこにあるのに使ってもらえない可能性が出てきます。
火を使う場所、施設では厨房、ご家庭では台所になると思いますが、その室内で目立ち、かつ邪魔にならないところがあるかを見回してみてください。そういう場所は案外と見つけるのが難しいもので、結局その室内にあるちょっとした空間に置くことになるのですが、設置のときにはしっかりと意識していても、普段使われていないと、そのうちに周りに物が積まれたりそこから撤去されたりして、いざというときにはどこにあるのかわからないという状態になってしまうこともありますので、家族や従業員といったそこを使う人たちで消火器が必要であるということを共通認識とし、繰り返し確認しておく必要があります。
新築するときや引っ越した時、または模様替えや大掃除の時、消火器の位置について考えて、設置をするようにしてください。