地震では震源から同じ距離であっても同じ震度や同じ揺れになるわけではありません。
揺れを拾いやすい地形だとより揺れますし、逆に揺れにくい地形だとほとんど揺れません。
揺れを拾いやすい地形は、俗にいう「軟弱地盤」と言われるような場所で、硬い岩盤の上に柔らかな地盤が乗っているため、本来の揺れ以上に揺れてしまいます。
そのため、震源から離れていても、建物が倒壊したり大きな被害が発生します。
建物の構造自身がよく問題になりますが、実は建物の構造よりも建物が乗っている地盤の状態のほうが、地震に対して大きな問題となるのです。
1995年に神戸や淡路島が大きな被害を受けた阪神淡路大震災や2004年に新潟県の中越地方が大きな被害を受けた新潟県中越地震では、この地盤の脆弱性が建物の倒壊を増やしてしまったと言われています。
では、地盤の柔らかさや固さはどうやって調べればいいのでしょうか。
実際には専門家に地盤調査をしてもらうのが一番ですが、おおざっぱに見るのであれば、「地震ハザードカルテ」というものがあります。
これは全国を250mのメッシュで区切って、揺れやすい場所や揺れにくい場所の診断をするもので、大まかな参考になると思います。
さまざまなところで言われているところですが、地震は起きた時には勝負がついています。
建物の倒壊や半壊といった被害を防ぐには、こういった地味な調査も重要になってきますので、よかったら参考にしてみてください。
地震ハザードステーション(防災科学技術研究所のウェブサイトへ移動します)