災害後の避難行動というのは基本的には自己責任です。
状況を判断し、そこから避難する必要があれば誰が何と言おうと避難する。
自分の命は他人に預けないことが非常に大切です。
ただ、学校に関して言えば、なぜか「先生の言うことに従いなさい」という風に教えています。前提としては、日常で教員の判断が常に正しいという認識が多くの人にあるからではないかと思うのですが、これは非常に危険なことで、指導者が誤った判断をした場合には全滅してしまう愚かな事態を招きます。
はっきりと書きますが、現在学校がやっているような定型の訓練のための訓練では、本番で迅速な避難が必要な場合何の役にも立ちません。
正直なところ、大人よりもよほど子供の判断のほうが正しいということは、「釜石の奇跡」と呼ばれる子供たちの行動と教員の判断の遅れで発生した「大川小学校の悲劇」ではっきりと証明されています。
災害について、先生が一番怖さを知らないのかもしれないと思うこともありますが、せっかく避難訓練するのであれば、迅速に安全と判断する場所まで自分の判断で避難するものにしてほしいです。
もしもそうしていれば大川小学校の悲劇は防げたのではないかと思います。
地震と津波の組み合わせによる災害は正確な判断よりも迅速な行動が要求されます。
迅速な行動をするためには、子供たちが各自で判断して避難行動をとることが大切ですので、整列や点呼を徹底するよりも、避難行動を開始するための判断基準を作ることを徹底したほうがいいと思います。
現在の訓練のための訓練を是とする限りは、予定調和を乱すような自己判断の訓練は永遠に認められないとは思うのですが。