梅雨に入り雨が降ると、心配するのは大雨です。
雨が降っているなかでの避難で気をつけるとしたらどんなことかについて、少し考えてみたいと思います。
1.雨具
雨の中を避難するとしたら、まず最初に必要なのは雨具です。
傘、合羽がその代表になると思いますが、避難するくらいの雨が降っているのであれば、道路がいつ冠水してもおかしくありません。また、流れてくる水で足を取られるかもしれませんので、早めの避難以外では傘は使わずに両手を空けておいた方が安全です。
まだしっかりと歩けない乳幼児をつれて避難するときは、できるだけ乳幼児が濡れないようにポンチョの中で抱っこやおんぶをする、クーファンの上から雨よけをかぶせるなど、ちょっとした工夫が必要となります。
また、非常用持ち出し袋は避難時には両手を空けるという原則がありますので、基本的にはリュックサックだと思いますから、着込む合羽によってリュックサックも雨対策をしておかないといけません。
完全防水のリュックなら大丈夫ですが、そうでない場合には、ザックカバーをかけるか、あるいは雨具をポンチョタイプにしてリュックの上にかぶせるかということになるでしょう。
撥水程度の防水では、豪雨だと雨が縫い目などからザックの中に浸透しますので注意が必要です。
あと、頭から垂れてくる水が目に入るとうっとうしいので、つば付きの帽子も準備しておきましょう。
2.足下
雨の中の移動では、基本的に長靴を使う人が多いと思いますが、道路が冠水しそうな状況での避難では長靴の中に水が入って歩けなくなる可能性がありますので、できれば止めた方が無難です。
マリンシューズが一番いいのですが靴底の厚いものは少ないので、運動靴を履いて避難するようにしてください。
非常用持ち出し袋には換えの靴下や換えの靴を準備しておいて、避難先に到着したら冷える前に履き替えるようにします。
3.濡れ対策
大雨の中の避難になると、合羽を着ていてもどうしても濡れてしまいます。
そのままだと風邪を引いてしまうので、非常用持ち出し袋には必ず吸水性のいいタオルと着替えを入れておいてください。
濡れると身体が冷えますから、羽織れるものも準備しておいた方が安心です。
寒さに弱い方は、非常用持ち出し袋の中に使い捨てカイロを準備しておいてもいいかもしれません。
また、着替えやタオル、使い捨てカイロなどは濡れないように密封できるビニール袋にいれておくことをお勧めします。
4.暖を取る
避難先でなにがしかの暖かなものが飲食できればいいのですが、そうでない場合も多いと思います。
そのため、非常用持ち出し袋には携帯コンロや発熱剤など、お湯を沸かせる道具と飲料用の水、それにほうじ茶を準備しておきます。
避難先でお湯を沸かし、ほうじ茶を飲むことで身体がしっかりと温まります。
暑い時期でも、雨でずぶ濡れになると身体は芯から冷えてしまいます。
特に乳幼児や高齢者、身体の弱い方などは冷えは大敵ですので、濡れるのは仕方が無いとして、安全な場所へ移動したら、可能な限り早く水気を拭き取って暖がとれるようにしてください。
着替えた後、お茶を飲んでも寒いようなら、湯たんぽや使い捨てカイロを身につけ、エマージェンシーブランケットや毛布にくるまって身体から熱が逃げるのを可能な限り防ぐようにしてください。
何もないに超したことはありませんが、念のためにお手元の非常用持ち出し袋の中身が水に濡れない水害対応になっているかどうかを確認してみてくださいね。