災害後、被災した方は一様に不安に駆られてしまうようです。特に高齢者や病気を持っている人などは、どうかするとこの世の終わりのような感じになってしまうこともあり、この不安解消というのはかなり重要な位置を占めています。
不安の解消方法はいろいろとありますし、ひょっとすると解消できないものもあると思いますが、とりあえずは自分が何に不安を感じているのかについてしっかりと確認をする必要があると思います。
そこでお勧めするのが不安を書き出してしまうこと。
避難先や避難生活、復旧時のドタバタの中で、眠りが浅かったり、眠れなかったり、落ち着かなかったりするときには自分の抱えている不安を紙に書き出してしまいましょう。どんなささやかな内容でも、どうしようもないことでも、とにかく自分が不安だと思っていることを次々に書き出していきます。書いているうちにいやになってしまうかもしれませんが、それでもひたすら書いていくうちに、書くべき不安がなくなっていくと思います。
そうしたら、次はその不安がどうなっていれば自分が安心できるのかを考えてみます。できるかできないかではなく、自分が不安が無くなって安心できる感じる条件を書き出してみるのです。
それを続けていると、いろいろな解決策が浮かんできますし、もし何も浮かばなくても、書き出すことで不安が見える化しますから、他の誰かに話をすることで助けてもらうことができるかもしれません。
逆に言えば、何が不安なのかがわからないからいつまでも不安が消え去らないのです。その時々に応じて起きる不安というのは違うと思いますが、不安で眠れないときには不安を書き出してみると、案外と大したことないなと思えたりするものです。
不安は、そのままにしておくといらいらの原因になったりこの世の終わりを感じて自ら命を絶ってしまったりするきっかけになってしまいます。そしてボランティアや行政といった支援活動をしている人達も、あなたが何に不安なのかわからなければ手助けのしようがありません。
不安はとりあえず見える化してみる。そして自分が安心できる条件を確認する。そうすると、次に打つ手が見えてくることもよくあります。
「不安の見える化」は、なにも被災したときに限りません。日々のちょっとしたときにでも書き出す癖をつけておくと、生きていくのがさほど悪くないと思えると思います。不安にとらわれたときには、ぜひ一度見える化をしてみてくださいね。