今発生している新型コロナウイルスについての記事がなぜ少ないのかと聞かれることがあります。
確かに、ここまで広がると新型コロナウイルスも十分に災害だといえるとは思いますが、新型コロナウイルスが大規模に蔓延しているからといって、その間地震や津波、大雨と言った災害が起きなくなるわけではありませんから、当研究所は割と平常運転で災害対策に関するあれこれを発信しています。
災害は一度にひとつしか起きない、というわけではありません。例えば、新型コロナウイルスで医療機関がパンクしたその時に大きな地震が起きないとも限らないのです。
先の見えない新型コロナウイルスではありますが、他の災害対策に手を抜いていいわけではありませんし、善し悪しはありますが、マスメディアが騒ぎたてていろいろな情報を流している現在、わざわざ弱小規模のところまで情報提供を行う必要性もないと思っています。
当研究所のモットーは「命を守る、命を繋ぐ」です。その視点から新型コロナウイルスを見れば「とにかく出歩くな、家でじっとして嵐が過ぎるのを待て」ということに尽きます。
緊急事態宣言が出されて都市封鎖についてもいろいろと言われていますが、食料や消耗品はきちんと流通しており、ライフラインも生きている以上は命が危険にさらされる状態というのは考えにくいです。
漠然とした不安ではなく、自分にとって何が問題でそれはどうすれば解決するのかをしっかりと考えて整理してみてください。
人間というのは先が分からないと言うことを非常に不安に感じるもののようです。それに乗じてさまざまなデマや便乗商法に載せられてしまうことが多々あります。
新型コロナウイルスに限らず、あらゆる災害時には同じような問題が発生します。今回の新型コロナウイルスでの自分の対応をしっかりと記録し、次の災害が起きたときにどのような対応をすべきかを考えられるようにしておかなくてはいけないのではないかと思います。また、組織においてはBCPをきちんと手入れし、こういった場合に受ける被害を最低限にするための方法をしっかりと考えておくようにしてください。