災害は季節を選んでくれません。
春や秋であれば凌ぎやすいかもしれませんが、真冬や真夏でも災害は発生します。
そして避難した先では、暑さ寒さに悩まされることになります。
暑さと寒さを和らげる方法、いくつか提案してみたいと思います。
1.寒さを和らげるには?
寒さを和らげるには、冷やさないことです。
つまり、体温をいかに逃がさないかがポイントで、風に当たらないことと身体から熱を逃がさないかを意識するようにします。
風に当たらないようにするだけで体感温度は随分と変わります。風に当たると熱と水分を持って行かれますのでなるべく風の当たらないところにいるようにします。
また、温度は空気の層により決まりますので、体温を維持するためには身体の面積の広い部分の保温を行えばよいということになります。
例えば、どんな薄着でも重ね着するとそこに空気の層が出来ます。これを上手に使うと、厚手の服よりもしっかりとした保温ができます。
また、体の胴体部に新聞紙を重ねて巻くという方法もあります。これは新聞紙の間に空気の層ができて保温効果が期待できるからです。もちろん梱包材に使われているぷちぷちのついたシートなども有効です。
使い捨てカイロがある場合には、大きな血管が流れているところを温めることで身体全体が暖まります。
例えば首の根元、みぞおち、背中の肩甲骨の間、太股などです。
もしも温かいものが飲食できるのであれば、ほうじ茶やお湯など温かいものを少量ずつ飲むようにします。
発汗作用のあるものは一時的にかなり暖まりますが、そのあと汗をかいて冷えるので避けた方が無難です。
緑茶やコーヒーなどカフェインを含む飲み物は利尿作用があります。排泄物はかなりの熱を身体から奪うので、できるだけ飲むのは避けるようにします。
2.暑さを乗り切るには?
直射日光をさけて風の流れるところを探すのが一番です。
屋外でも、つば広帽子や長袖シャツなど肌を直接日光に当てないような通気性のよい服を着ます。
水が確保できるなら、手のひらや足の裏を冷やすことで体温を下げることができます。
もし保冷剤や冷感スカーフなどが使えるなら、首元や脇の下を冷やすことで、身体全体の体温を下げることが可能です。
また、暑いときには汗をかきますので、水分の補給は必須です。
スポーツドリンクや経口補水液などが推奨されています。
私自身は塩分や糖分のことがありますのでスポーツドリンクよりも水+塩飴をお勧めしますが、この辺りは好みになりますので平時に自分に合う水分補給の方法を見つけておきましょう。
寒さ対策でも触れましたが、緑茶やコーヒーなど、カフェインを含むものは利尿作用があるので摂っても水分補給にはなりません。
せっかく災害から生き延びても、暑さや寒さで死んでしまってはなんにもなりません。
風と体温を意識して、可能な限り自分の快適な環境を維持できるように心掛けましょう。