非常用持ち出し袋の防水対策はしっかりと

 非常用持ち出し袋を作るときに気をつけたいこととして、中のものが濡れたり汚れたりしないようにしておくことがあります。
 着替え、懐中電灯やラジオなどの電気製品、衛生用品など、濡れたり粉塵を被ると使えなくなったり使いにくくなったりするものが結構ありますので、対策はしっかりとしておく必要があります。
 方法はいろいろあるのであなたの実情にあったやり方をしていただければいいと思うのですが、例えば、防水仕様の非常用持ち出し袋なら中が濡れることはありませんし、外から中に水が入らないのなら中から外へ水が漏れることもないので、水の配給時に給水袋として使うこともできます。

防水リュックサックの一例。縫い目がなく、開口部を丸めてマジックテープで止めることで中に水が入らないようになっている。

 防水仕様でなくても、中に大きめのビニール袋を重ねて入れて、その中にものを納めれば防水仕様の非常用持ち出し袋と同じ効果を得ることができます。
 また、個別にジップロックなどの密封できる袋に収めていく方法もあります。密閉できる袋があるとさまざまな場面で重宝しますので、準備しておくといいと思います。
 せっかく準備していても、駄目になってはなんにもなりません。
 いざというときに使えるように、きちんと対策をしておくことをお勧めします。

非常用持ち出し袋の防水について考える

 水害や津波からの避難時には身体が濡れてしまうことがあるかもしれません。
 また、非常用持ち出し袋の中が浸水してしまうことがあるかもしれません。
 避難した後に濡れた服などを乾いたものに着替えるのは絶対に必要なのですが、それを行うためには乾いた衣服があることが大前提となりますが、非常用持ち出し袋に入れてあるさまざまなアイテム類の防水はしっかりとできていますか。
 衣類やタオルだけでなく、濡れては困るものが非常用持ち出し袋にはいろいろと入っています。防水型のリュックサックを使用するのも一つの方法ですが、それでも中に水が入らないと断言することは難しいと思いますので、アイテム類をそれぞれ個別に防水対策を施しておくことをお勧めします。
 防水対策といっても、それぞれのアイテムをジップロックのような水が入らない、漏れない袋に収めるだけ。
 下着類やタオルといったものを複数入れてある場合には、それぞれを個別に包装をしておくと、袋に穴が空いたときでも被害を最小限に食い止めることができます。
 防水リュックに防水対策をした各種アイテムを収めておけば、少々の水は気になりません。命を繋ぐための非常用持ち出し袋がずぶ濡れになって中のアイテムが使えなくなっていたという悲しい事態を防ぐためにも、防水対策はしっかりとしておいたいですね。
 ちなみに、完全防水と生活防水と防滴は意味が異なります。
 具体的なしっかりとした定義はないようなのですが、完全防水は文字通り完全な防水対策ができていること。水に落として水没してもきちんと使えることが前提です。
生活防水は生活するときに水没したら使えないかもしれませんが、雨や水が連続してかかってもきちんと使えるようになっています。最後の防滴は、生活の中でかかる水滴がかかってもきちんと使えるというのが条件です。
 参考までに、時計やスマートフォンなどの電気機械類ではIP(International Protection:国際電気標準会議やJISで定める電気機械の防塵・防水保護構造の等級のこと)という明確な基準が定められています。
 IPの後に続く二桁の数字のうち、最初の数字が防塵性能、末尾の数字が防水性能を表しています。該当するそれぞれの中身については以下のリンク先を参照してください。

電気機械器具の外郭による保護等級(wikipediaに移動します)