新聞紙の憂鬱

 防災の研修などにいくと、よく出てくるのが「新聞紙を利用した○○」。
 たき付けになったり、掛け布団になったり、腹巻きになったり、添え木やスリッパ、食器に至るまで、この新聞紙は大活躍します。
 防災の本にも「新聞紙は1~2週間分は取っておくようにしましょう」と書かれたものがあったりするくらい、新聞紙は防災と切り離せない存在なのだといえるでしょう。
 ただ、私自身は「一般家庭でどれくらい新聞を取っている人がいるのかな」という疑問を持っています。
 日本新聞協会の統計によると、最新の数字では1軒に対して0.7部の配達状況となっています。
 2007年までは少なくとも1軒に1部は配達されていたそうですから、ここ十数年でかなり購入の数字が下がっていることになります。
 実際、研修会場に来た人たちの新聞は当日のものも多いです。コンビニなどで買ってくるか、職場からもらってくるかという方もかなりいらっしゃいました。

コンビニで売っている新聞紙。いろいろと便利ではあります。

 こういう状況で「いざ災害」が起きると、大活躍してくれるはずの新聞紙がどこにもないという妙な状況になってしまうことが予想されます。
 最近の世の中の動きを見ると、新聞の情報よりもインターネットの情報の方が早いことや、新聞を読むまとまった時間が取れないというのもわかるのですが、このまま行くと「防災アイテムとしての新聞紙」を手に入れるのに四苦八苦しそうな気がします。
 そう思っていたら、インターネットの販売サイトで「無地新聞紙」と書かれた印刷前の新聞紙の束を売っていることに気がつきました。

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 新聞紙と同じ素材の紙をそのまま束にして販売していて、インク写りせずに新聞代一月分で10kg以上買えるとしたら、紙だけの需要で考えるとこっちの方がお得な感じがしますし、チラシが入っていないことも魅力になるかもしれませんね。
 ともあれ、意識していないと新聞紙を手に入れるのも難しくなっているおうちの場合には、何らかの形で災害に備えた準備をしておく必要がありそうです。