連絡先は紙にも書いておこう

公衆電話は災害時には頼りになる連絡手段です。でも、相手方の連絡先がわからないとそもそも電話をかけられません。
災害時に頼りになる公衆電話。でも、相手方の番号がわからないとかけられない。

 最近は携帯電話の普及で、電話番号を覚えていなくても簡単に電話をかけることができるようになっていますが、いざ災害が起きると、連絡先を覚えていないので連絡したくても連絡できないという状況に陥ってしまいます。
 また、例えば110番や119番など、普段なら間違えるはずの無いはずの電話番号を間違えてかけてしまったりすることもあります。
 そんなときに備えて、あらかじめ災害時に連絡したい人や連絡すべき先、緊急連絡先などを紙に書き出しておくことをお勧めします。
 普段手帳をお使いであれば手帳のメモ欄や住所録に書き込んでおくのもいいでしょうし、無くすのが心配な人は外から見にくい場所に貼っておくのもよいと思います。
 あるいは、非常用持ち出し袋や防災ポーチに小銭と一緒に入れておいてもいいのではないでしょうか。
 大切なのは、大切な連絡先は複数の手段で保管しておくことです。
 そうしておくことで、携帯電話を無くしたり壊したり、電池が切れてしまったときでも大切な人への連絡だけは可能になり、お互いにいらないストレスを貯めなくても済みます。
 極限時だからこそ、間違い電話をかけずに済ませたいですし、大切な人に心配をかけたくないですから、連絡先の保管方法にも気をつけたいものですね。

避難カルテを作ってみよう

 益田市では先般新しいハザードマップが配られました。いろいろと新しい情報が追加されているので、これを利用してあなたの避難カルテを作成してみませんか?
 避難カルテというのは、避難に関するいろいろなことを一枚の紙にまとめておくもので、いざというときにこれを見るだけで避難すべきかどうかやどの経路を使って避難すればいいかなどがわかって慌てなくてすみます。
 今回は、高知県黒潮町で作られている避難カルテを参考に、順番を追って避難カルテができるように説明をしていきたいと思います。

1.まずは書式を印刷します。「避難カルテ」の書を用意してみました。これをプリントアウトしてください。

2.最初に家族構成を記入します。世帯の全員の名前、性別、年齢、自力避難ができるか否か、家族の力で避難できるか否かを記入します。また、避難場所までの避難方法を決めておきます。原則は徒歩ですが、場所によっては自動車やバイク、自転車でないとたどり着けないことがあるかもしれませんし、移動するのに自力では難しい場合、例えばシニアカーや車いすといった避難手段を記載しておきます。

3.自宅の情報を確認します。いつ建てられたのか、耐震診断はされているか、耐震補強はされているか、家具は固定されているかを記入します。また、ハザードマップを確認して危険と思われる災害を確認して書き出しておきます。

4.避難するときの情報を記入します。避難場所欄に名前を記入し、その避難場所がどのような災害に対応しているのかを確認して書き写します。
予想される災害に備えるため、複数の避難場所を決めておきましょう。また、家からそこまでの避難訓練をしている場合には、いつ頃、どれくらいの時間がかかったかも記入します。

5.近所で助けてくれる人を洗い出しておきます。助けてくれる人の名前と連絡先を書き出しておきます。

6.次に住宅地図を用意します。googleやyahoo!などの地図を自宅と避難所及び避難所までの道がわかるように印刷をします。

7.6の地図に、ハザードマップを参考に浸水地域や土砂災害警戒区域などの危険箇所を記入していきます。

8.自宅から避難場所までの避難経路を8で作った地図に記入していきます。その際、7で記入した危険箇所は避けるような経路を作ってください。また、可能であれば避難経路は複数作っておいた方が安心です。

9.作成した地図を元に実際に歩いてみます。避難経路を自分がきちんと歩けるか、目で見て危険な場所や危険なものはないかを確認し、あれば地図に記入してきます。

10.もう一度地図を見直して、安全と思われる避難経路を確認します。その上で、一度自宅から避難所までの移動時間を計ってみます。

11.移動時間を4で記入した避難所の「避難所までの所要時間」に記入してください。


 以上で避難カルテは完成です。年に1回は内容を確認し、記載する情報を更新してください。
 また、これに非常用持ち出し袋や非常用備蓄品などのリストもつけておくと、一度に確認ができて便利ですよ。
 是非一度作ってみてくださいね。