災害の真偽

ここ2年ほど、高津川では避難レベル4が発表されていて、その回数が少しずつ増えている。

 夏に近くの川で避難レベル4「避難指示」が発令されているにもかかわらず、なぜか川を確認しに行ってしまうような行動を取ってはいませんか。
 これを書いている筆者もそうなのですが、川の堤防まで出かけると、同じような人がたくさん川を見ていて、それぞれにどうしたものかという表情で川を眺めています。
 防災活動をしている人間としては、避難レベル4で速やかに避難しないといけないことは頭ではわかっているのですが、自分でもなぜすぐに避難せずに状況を確認しに川を見に行くのかがよくわかりませんでした。
 ただ、これはどうやら情報の真偽を確認しようとする人間の習性のようです。
 地震のように、災害発生時に明らかに身体や周辺に影響を及ぼすようなものであればともかく、大雨や洪水、津波といった災害の場合には、即座に目で見てわかるものではありません。
 そこで、大雨であれば窓の外の様子、洪水であれば近くの川の様子など、発表されている災害情報の真偽を確認しようとしてしまうのだそうです。
 災害発生が予測される情報の出所が行政機関からの直接のものであったとしても、SNSで流れてきた出所不明の情報にしても、恐らくこの行動は変わらないのだろうなと思います。
 悪い情報に関しては、自分の目で見るまで信用しないという人は多いようです。
 とはいえ、あいにくと現場を見に行くことが危険だと頭では理解している筆者自身も毎回同じように川を見に行くという行動を取っていますから、やっぱり確認にいって災害に巻き込まれる危険よりも、実際にどうなっているのかを確認したいという気持ちが優先しているのだと思います。
 ただ、自分の目で確認できたときには避難が困難になっていたり、確認できたときには災害に巻き込まれていたりすることもありますので、人間の習性とは言え何とかしたほうがいいような気がするのですが、あなたはどう考えますか。