大規模災害になると、被災地での被災者に対する支援はかなり難しいのが現実です。
そのため、特に要支援者の方を中心として、被害地外へ広域避難してもらい、状況が落ち着いてから帰ってきてもらうという方法がとられるようになってきています。
特に原子力発電所の事故対策としてこの動きが顕著なのですが、それに限らず、さまざまな災害で利用してもいいのではないかと考えています。
ただ、問題となるのは受け入れ先の対応力です。
たくさんの被災者を収容するためには、それだけの資材とマンパワーが必要となりますが、行政改革で徹底的に削減された人員では、自治体は他所の面倒までみることはできません。
また、避難させた自治体にその余力があるかと言われると、やはり余力はないというのが正直なところです。
できることであれば、平時に被災者をどのように避難させてどのように収容するのか、そしてどのように生活環境を確保するのかということを被災するであろう人達でしっかりと話をし、できるだけ自分たちで対応をしていかなければ難しいと思います。
被災者はお客様ではありませんし、かわいそうな人でもありません。一人の生活者です。災害前までは生活を自ら営んでこれたわけですから、生活できる空間が整っていれば自分の生活を営むことは可能だと思います。
体育館や集会所、大規模施設はあくまでも仮の避難施設と考え、仮設住宅や借り上げ住宅、什器や生活物資の支援などの準備や段取りを計画的に準備しておくと、いざというときでも慌てたり不安になったりしなくて済むのではと考えますが、あなたはどう考えますか。