スポーツドリンクと経口補水液

 連日暑い日が続いていますが、あなたの体調は大丈夫ですか。
 気温が上がると、体は体温を維持するために汗をかくようにできています。
 この汗には、さまざまなミネラル分も一緒に流れて出てしまうので、水だけだとミネラル不足になってしまい、いくら水を飲んでものどの渇きが収まらないという状態になってしまいます。
 そのため、筆者が学生の頃には塩入麦茶が運動部の定番飲料となっていました。
 最近ではそういった手間がなくても、スポーツドリンクや経口補水液がありますから、のどが渇く前にそれらをちょっとずつ飲むことで水分とミネラルの補給が行えるようになりました。
 ただ、摂取方法を間違えると効果半減またはまったく効果がなくなってしまうことがあるので、ちょっとだけ注意が必要です。
 よくある話では、「スポーツドリンクは甘いので水で割る」というもの。
 スポーツドリンクは運動後に体が失った水分やミネラル分、カロリー分を効率的に補うように作られています。
 つまり、体に一番いい状態は「そのまま飲むこと」です。
 水で割ることで体への浸透圧が変わり、水分はともかく、ミネラル分やカロリー分などを効果的に補えなくなってしまうのです。
 逆に、動かない、汗をかかない人がスポーツドリンクを常飲すると太ってしまうことが多いのは、水分やカロリーが効率よく取られているせいですから、飲むのを控えたほうがいいでしょう。
 スポーツドリンクが甘く感じるのであれば、スポーツドリンクではなく経口補水液を飲むようにしてください。
 ただ、この話をするとよく言われるのが「経口補水液はまずい」というもの。
 経口補水液はちょっと前までは医薬品扱いになるくらい体への吸収がしやすく作られています。
 経口補水液がまずいということは、体がそれを必要としていないということで、少しずつ飲める範囲で飲めば大丈夫ということです。
 体の中のバランスが崩れているときには、この経口補水液が非常においしく感じるので、そうでないということは体が正常だというふうに考えてください。
 水だけだと体に負担がかかりますし、スポーツドリンクや経口補水液は少し飲みにくいという方は、古来から運動部に伝わるレモンのはちみつ漬けや塩入麦茶を試してみるといいと思います。
 どんなものを飲むのであれ、水分と同時にミネラル分を補給できるようにすることで、体のトラブルを減らすことができます。
状況に応じて、それぞれ使い分けるようにしたいですね。