【活動報告】高津小学校防災クラブを開催しました

 2022年12月21日に益田市立高津小学校で防災クラブを開催しました。
 今回は二本立てで、最初は火災について、その後は大きなゴミ袋を使った防寒着を作ってみました。
 火災については、前回の防災オリエンテーリングで消火器の表示を見た子が「電気火災ってなんだ?」と呟いたことから、油火災や電気火災の時にどうして水を使ってはいけないのかについて、映像を交えながら確認してもらいました。
その後は、火を使わずに温まれる方法ということで、ごみ袋を使った防寒着を作ってみました。
 毎年この防寒着づくりをやるといろいろな防寒着ができて面白いのですが、今回は時間がなかったこともあって割と普通のものができていました。
 実際に着用した子からは「あったかいね」という感想をくれました。

 ちょっとしたことなのですが、物事には理屈があってからくりがあります。
 それを知ることで、災害時にも元気で過ごせるような子供たちになってくれるといいなと思います。
 参加してくれた子供たち、そして担当の先生、手伝ってくれているスタッフに感謝します。

空気は最良の断熱材

 空気は最良の断熱材だというと首を傾げる人もいるかもしれません。
 例えば、今からの時期に着るような服は、基本的にふわふわもこもこしていることが多いと思います。
 これはふわふわもこもこしている部分に空気が溜まって、それを体温で温めることにより温かく感じるのです。
 また、冬にテント泊したことのある人は経験したことがあると思いますが、寝袋の下に敷くマットがエアマットかそうでないかで、夜寝ているときの快適性が全く違います。エアマットを敷くと寒くありませんが、そうでないと地面の冷気が身体に伝わって、寒くて目が覚めます。
 段ボールなどが温かいのもこの理屈なので、いろいろと実験してみると面白いと思いますが、気をつけないといけないのはあなたの身体を冷やさないことです。
 空気を断熱材として使えるのは、身体の周りにまとった空気が体温で暖められるからなので、体温が低い状態だと、いくら着込んでもちっとも温かくはなりません。
 暖まろうと思ったら、まずは身体を冷やさないことが絶対条件になるのです。
 でも、身体が冷え切ってしまうと低体温症になるかもしれません。そうなると焚き火にあたったり、お風呂などに入って身体を温めることで体温を上げていくしか方法がありません。
 温かい砂糖湯などを飲んでもよいと思いますが、すぐに熱に変換できるものでないと、食べたり飲んだりしても胃が機能せずに戻してしまいます。
 そうならないように、とにかく身体は冷やさないこと。そうすれば、風を通さないものを羽織るだけで温かい環境を作り出すことができます。
 エマージェンシーシートは、自分の体温でシートの中の空気を暖め、身体を冷やさないようにする道具ですので、シートそのものが発熱するわけではありません。
 災害時にはあらゆるものが不足しますが、身体を冷やさないために、どうやったらその場にあるもので空気を断熱材にできるのかを、いろいろと考えてみると面白いと思います。