雪道の歩き方

 普段雪になれている地域はともかくとして、普段雪の降らない地域で雪が降ると大騒ぎになります。
 公共交通機関のマヒや交通事故の増加はともかく、歩くときに雪や氷で滑って転倒、救急搬送になってしまうのは、本人の注意次第で防げると思いますので、今回は雪道の歩き方について考えてみたいと思います。

1.滑るワケ

雪道や凍った道でなぜ滑るのかというと、靴の裏の接地面と地面の間にある雪や氷が接地圧によって溶けて水になり、その水によって滑っています。
逆に言えば、靴底と地面との間にできる水を上手に排水できれば、滑りにくくなるということになります。

2.滑らないようにするには

1)雪道では歩幅を狭くする

 慣れている人にとっては当たり前以前に身体が覚えていることなのですが、雪道や凍った道を歩くときには歩幅を小さくするのが基本です。

2)接地には足の裏全体を使う

 いろんな歩き方があるのですが、凍結した道や雪道に関して言えば、足の裏全体で地面を踏むように歩きます。
 蹴り出すのではなく、足の裏全体で移動させるといった感じで歩くと、滑りにくくなります。

3)両手は空けておく

 歩くときにバランスが取りやすいように両手は空けておきます。もし転倒したときにも、手が出ることで身体本体へのダメージを減らすことができます。

4)裏にパターンがしっかりとある履き物を使う

 革靴や女性用の靴などではよく裏が真っ平らの靴がありますが、雪道や凍った道でそのような靴を履いていたら水の逃げ場がありませんから滑らない方がおかしいです。
 長靴や登山靴などの靴底のようなビブラム形状の靴底か、そこまでいかなくてもしっかりと凸凹のある靴底のある靴を履くようにしてください。

5)滑り止めを使う

 どうにもならない場合には、滑り止めを使いましょう。市販品の滑り止めもありますし、なければ包帯や麻縄といったものでも十分に滑り止めになります。
 滑るのは接地面と地面の間に水の膜ができることによって滑るので、膜となる水をどけてやれば格段に滑りにくくなります。
 ただ、上記(1)から(4)までがうまくできていないと、滑り止めをつけても大きく滑ることがありますのでご注意下さい。

 最後の滑り止めについては、包帯を巻いたもので歩いてみた映像がありますのでリンクしておきます。
 興味がある方はご覧になって下さい。