意識しないと見えていないもの

先般の大雪のときのことです。
当所の理事長が出勤しようとして車に乗り込み、エンジンをかけるとすぐに声をかけてきました。
曰く「見たことのないランプが点灯している。寒すぎるからに違いない」
寒さでつくランプというとあまり印象になかったので、参考までに見せてもらったのですが、ついていたランプは水温計の低温を示す青ランプ。

水温計のない車には装備されている水温チェックの青ランプ。気づかない人は気づかない。

 このランプ、水温表示を表しているもので、エンジンが暖まるまではいつも点灯しているはずなのですが、理事長は初めて見たと言っていました。
 説明したら、「今まで気づかなかったのかな」と首を傾げていましたが、この車に乗り始めてすでに10年近く。気づいていないことに驚いていました。疑っていましたが、筆者が乗るときには必ず点灯するランプなので、普段見ていても、見えていなかったのだろうなという話になりました。
 災害対策も同じことで、危ない場所や危険な物は隠れているわけではなく、常に目で見ています。
 それでも気づかないのは、今回の水温計ランプと一緒で意識が向いていないからなのでしょう。
 災害に対する事前準備は、その気にならないと必要なものが見えてきません。
 もしも、まだあなたが何も備えていないのであれば、もし災害が起きたらと想定して周囲を見てみて下さい。
 たぶん、今までと見える世界が大きく異なってくると思いますよ。