災害、特に地震が起きた時に怖いのは家屋や塀、構造物の倒壊です。
平時はなんともないように見えても、地震が起きたら倒れたり折れたり崩れたりといったことが起こりえますので、そういったことが起きないように普段から適切な管理が必要となります。
個人の所有権が認められている日本ですが、所有権は同時に所有しているものへの管理責任もついて回りますので、仮にその場の状態を知らなかったとしても、何か起きて被害が発生すれば、その被害を補償する義務を負うことになるのですが、このことが理解できている人はまだまだ少ないようです。
例えば、経年劣化で倒れそうな塀があるとします。所有者は高齢で、経済的にもこの塀を取り壊すのは無理だと主張しています。
で、この壁が地震で倒壊し、その倒れた先に人がいて、その人が死んだり怪我をしてしまうと、所有者の管理責任が問われて取り壊し費以上の補償料を支払うことになってしまうのです。
地震が頻繁に起きる日本では、家や塀といったあらゆる構造物が地震対策をしていないといけません。
貸家や貸倉庫などでも、地震で崩れれば貸主が賠償する責任しなければならない可能性が出てきます。
平時の日常生活では必要経費の優先順位は低いかもしれませんが、発生した災害で事故が起きると、途端にさまざまな損失があなたに襲い掛かってきます。
地震保険に入っておくのはもちろんですが、古い家であってもきちんとした耐震補強、高いブロック塀は取り壊したり高さを下げたりして、万が一倒壊しても周囲に被害を及ぼさないようにしておくなど、所有者としての義務をしっかりと果たすようにしましょう。