猫の熱中症

 筆者の家には猫がいるのですが、この猫が大のエアコン嫌い。
 エアコンのスイッチが入ると、部屋から出てエアコンのない部屋で伸びているのが日常です。
 ただ、この間の酷暑の日、日中はそうでもなかったのですが、夜になるに従ってだんだんと息が荒くなって体も震えてきたことから、もしかして発熱かということで人間用の非接触式体温計で体温を計測してみました。

深部体温ならこれくらいあるが、冷却装置の耳でこれはちょっと問題。

 すると、38.4度という表示。普段この猫は耳で測定すると36度台ですから、耳でこの温度になっているということは十分に排熱できていない感じです。
 触ってみると、普段は割と冷たい肉球や鼻の頭がかなり熱くなっていて、こころなしか目もうつろ。単に眠いだけかもしれませんが、それにしてもちょっとしんどそうで、さては熱中症になってしまったかということで、体を冷やす対策を考えてみました。
 人間であれば太い血管のある場所に氷を当てて熱を冷ますのですが、猫の足の裏や耳に氷を当てたら、間違いなく猫に怒られます。
 うちの猫は毛がふもふもでかなり密度も濃いので、そもそも熱をため込みやすいようなのですが、全身毛刈りは最後の手段として取っておくことにし、まずはふもふもの毛を冷たい水で拭い続けるという作戦を取りました。
 水浸しではないものの、割と水を含んだ不織布で体の毛の上から、毛に水を含ませるように撫ででいくと、最初は不織布も毛も割と早く乾いていましたが、続けているうちに毛がしっとりとしてきて、猫の息も穏やかになってきました。
 試しに頭の上に濡らした不織布を置いてみたのですが、普段なら絶対に嫌がって落として逃げるのに、この度ばかりはご機嫌で頭に載せたままじっとしていました。

頭にのせた不織布はしっかりと湿らせてあり、耳を冷やすことで冷却効果を期待。

 結局1時間くらい全身を冷やす作業を続けていたのですが、なんとか猫も落ち着いたので、その日はそれで終了とし、就寝しました。
 こんな手当で正しかったのかどうかはわかりませんが、翌朝からはエアコンからなるべく離れた風の当たらない、それでいて涼しい場所を探して寝っ転がっている風景が追加され、どうやら好き嫌いよりも体が大切と学習したようでした。
 今年は風が吹いていても熱風が吹き込んでくるような熱い状態が続いてます。
 屋内にいても、窓を開けただけでは熱中症になる可能性が高いです。
 屋内で過ごす人が冷房を使うのはもちろんですが、同様に屋内で飼っているペットも体が冷やせるように考えてやるといいかなと思います。