虫対策を考える

 災害が起きてさまざまな被害が発生すると、ある部分では虫との戦いになります。
 ゴミの回収が進まなければあちこちに放置された腐敗するゴミから大量のハエが発生しますし、屋外や避難所での生活では蚊やダニといったものが被災者を襲ってきます。
 衛生環境が整っている日本であれば、普段なら気にもしないことなのですが、災害で衛生対策が崩壊すると害虫が大量に発生し、それらによるさまざまな病気が発生することを考えておかなければなりません。
 ゴミに関しては、少なくとも自分たちが発生させたゴミについてはゴミ袋に密閉して虫が入らないようにしておくことや、消石灰などを使って生ゴミの水分を抜いたり腐敗を防いだりという作業も必要になります。
 蚊やダニに関しては、虫除けを使ったり、不用意に草むらに近づかないなどの方法で対処していく必要があります。
 日本ではあまり発生することはないと思いますが、もしも吸血するタイプのダニが蔓延した場合には殺虫剤だけでは十分な効果が得られません。吸血する前であればガムテープなどに貼り付けて処分します。また、吸血をしている場合は頭がとれないようにダニを撤去する必要があります。
 いずれにしても、害虫に対する対策は考えておいた方がいいので、虫除け等の忌避剤を準備しておくようにしてください。また、もしも害虫が発生した場合にどのような対策がとれるのかについて、非常用持ち出し袋の中身を見て考えておいてもいいと思います。