あなたは地図が読めますか

普段住んでいるところでも案外とわからないところがある。写真は防災マップを作る一シーン。

非常用持ち出し袋のアイテム類の一覧を見ると、多くのものに「地図」が入っています。
田舎に住んでいる人にはピンとこないアイテムなのですが、普段公共交通機関で移動している人の場合には、いざ歩いてときに道がわからないという大問題があるため、地図が必要だと考えられているのです。
ただ、この地図にもさまざまなものがあり、それぞれに特徴があります。
どのような地図を準備してもいいのですが、その地図がきちんと読めないと何の役にも立ちませんので、せっかく地図を準備するのであれば、その地図に書かれているものがどのようなものを意味するのかをきちんと理解しておきましょう。
例えば、自分のいる現在位置がわからないとそもそも地図が使えません。
また、場所がわかっていたとしても、自分がどの方向に向けて移動すればいいのかが理解できていなければ、全く違った方向に移動してしまうことになります。
最近都会地では「避難用マップ」というような名称で徒歩避難者向けの地図も販売されているようですが、地図を用意するのであれば、方位磁針もセットで準備したほうがいいと考えます。
例えば、日本で作られて日本で使う地図の場合には、基本的に上側が北になっているはずです。そうでない場合には地図面のどこかに方位が記載されていますので、それを確認してください。
では、方位磁針がない状態で自分がいま見ている方向を当ててみてください。
次に、30分ほどその地図で歩いてみて、今見ている方向が東西南北のどの方向なのか、もう一度当ててみてください。
結構な確率で方向がわからなくなっていると思います。
平時にはさまざまな目標や目印があって移動もわかりやすいですが、災害時にはそれらが燃えたり崩れたりしてわからなくなるかもしれません。
地図を準備するなら、方位磁針も併せて準備し、そのうえでそれを読み取ることが可能な程度には見慣れておく必要があります。
現在はスマホやカーナビが充実しているため、地図を見ることはあまりないと思います。
地図は普段から見慣れていないと内容を読み取ることは難しいですので、特に長距離を公共交通機関で通勤・通学している人は機会を作って地図と方位磁針に慣れるようにしておいてください。