おうちの水害対策

土のうをブルーシートで包んで即席の堤防を作る。土のうだけであれば土砂やごみの流入を防げるし、ブルーシートを敷くと水そのものの流入を防ぐこともできる。

 台風、そして秋の長雨の季節がやってきたみたいですが、あなたの雨と風の対策は進んでいますか。
 もしもあなたが何らかの条件で水があふれてしまったときに浸かってしまう地域にお住いの場合には、家の完全な水没を防ぐため、土のうや水のうの準備をしておくことをお勧めします。
 土のうは、土を入れた袋を積み上げて水の侵入を防ぐもので、ある程度までは水の流入と、土砂やごみが流入してくるのを防ぐ効果があります。
 土のうは重いので、小さいものをたくさん積み重ねるか、あるいはプランターなどを使って重しを作り、ブルーシートを巻き込むことで水を防ぐ効果を期待できます。
 もちろん土のうの高さ以上に水が出てしまったら役には立ちませんが、しっかりとやっておくと水害後の片づけが格段に楽になります。

玄関に積んでいく水のう。直接水に当たると流されてしまうので、玄関の内側など、建物内部の水の流入を防ぐのにつかう。
凹凸に上手にはまり込むので、屋内への水の流入防止には役立つ。ただし入ってくる水の勢いが強くなってくると役に立たなくなる。

 また、土のうと同じようなものに水のうがあります。
 こちらは二重にしたビニール袋を玄関などの扉の内側に積んでいくもので、袋の中の水が玄関の空間に沿って塞いでくれるので、かなりの効果が期待できます。
 ただ、こちらもかなり重いので、事前の準備をしっかりとしておく必要があります。
 吸水ポリマーを使った土のうもあるのですが、こちらは水を吸うまでは簡単に流されてしまうので、水が流れてきてから水に投げ込んでもあまり役には立ちません。
 土のうと水のうのどれをするにしても、作業完了から逆算して、どの段階にになったら作業を始めるのかというしっかりとした判断を作っておく必要となります。
 また、完全に水没するような場所の場合、開き直って扉や窓を全部外してしまうのも一つの方法です。
 抵抗がなければ建物が壊れることもないので、かつては水害多発地帯ではふすまや障子を外し、畳や床板を外して水害に備えたという話を聞いたことがあります。
 そうそう、基礎にある通風孔もきちんと塞いでおきましょう。

床下の換気口。ここを塞がないと床下に簡単に汚水が入り込んでしまうので注意が必要。

 せっかく土のうや水のうでおうちへの水の流入を防いでも、通風孔がそのままだとそこから汚水が床下に流れ込んできます。
 そうならないためにも、基礎の通風孔の周りもしっかりとした水対策を取るようにしてください。