家具の固定の考え方

 地震に備えて行う対策の一つに家具の固定があります。
 家具が倒れてけがをしないために行うのですが、激しい揺れになると、いくら固定していても固定部分が外れて倒れてくる可能性はあります。
 だからといって家具の固定をしないのは本末転倒ですが、この家具の固定は最初の大きな揺れで家具が倒れることを防ぐのが一番の目的だと考えてください。
 一番最初の揺れが一番大きな力がかかりますので、そこで家具が倒れなければ、家具が倒れてこない場所まで逃げるだけの時間を稼ぐことができます。
なので、家具の固定の考え方としては、
1.いる時間の長い部屋にはできる限り家具を置かない
2.家具を置くなら座っているときの肩の高さ以下のものにする
3.家具の広い向きは倒れた時に扉の開閉を妨げない場所にする
4.固定具は複数使う
ということになります。
 特に台所などは食器棚や冷蔵庫など、重量があって大きく倒れやすいものが多いですので、家具は必ず固定して、台所から逃げるための時間を稼げるようにしてください。
繰り返しますが、家具の固定は家具が倒れないようにするためではなく、家具が倒れてくるまでの時間稼ぎのために行うものです。
 もちろん固定した結果倒れなくなるのが一番いいのですが、固定しても「倒れてくるかもしれない」と考えて倒れるまでの時間稼ぎ、そして倒れても出入口を封鎖しない配置を考えるようにしてください。