日常と非日常の境界線

 普段の生活である日常と災害などが発生しそう、または発生した際の非日常の境界線はどこにあるのでしょうか。
 妙に哲学的な話になりますが、日常と非日常を切り替えるための境界線を決めておくことが災害対応の鍵となります。
 いきなり来る地震はともかく、その他の災害については何らかの事前の予兆がありますから、その予兆のどこで非日常に切り替えるのかを決めておくことで、行動の遅れを防ぐことができます。
 そして、決めたらその境界線をとりあえず愚直に守ってみること。
 災害では、ほんの数分の判断の遅れが致命的な事態を招くことが多々あります。
 「まだ大丈夫」や「とりあえず様子を見る」といった判断は、非日常になったと判断する基準を超えたら考えず、まずは事前に決めておいた行動を取ることです。
 修正や反省や改善は災害が終わった後でも充分な時間をとることができます。
 行動を取って状況が終了してから、あらためて非日常に切り替わる条件を見直せばいいだけの話。
 普段から緊張していても身体が持ちませんし、非常時に日常を押し通そうとすると危険です。
 日常と非日常との境界線を決めておくことは、災害対策の基本の一つだと思います。