あふれた水には触らない

 あちこちで大雨が続きさまざまな被害が出ているようですが、あなたのお住いの場所はいかがですか。
 洪水時には、基本は早めの避難ですが、外に出ることができないくらいの激しい雨が降っているケースも増えてきていますから、そんなときには二階以上に避難する垂直避難も避難時の検討に加えておいたほうがいいと思います。
 よく、あふれた水の中を避難する人たちの映像が出ていますが、このあふれている水は普通の川の水とはかなり異なることを知っておいてほしいと思います。
 一番の違いは、汚水が混じっているということ。あちこちが浸かると、浄化槽や下水管などの汚物も一緒にあふれてきます。こういった汚物が混じった水は、雑菌が繁殖しやすく、破傷風菌などもかなり増えていますので、万が一怪我をしたり、傷口が浸かるようなことがあればそこから化膿することや死に至る場合があります。
 よく防災講演会などでは水の中を歩くときには杖を使ってなどと説明されますが、どうしても避難が必要な場合を除いては、水があふれてきたら水の中は歩かないという風にしたほうが安全です。
 サンダル履きではなく、靴を履けといった話がありますが、それ以前に汚れた水の中は歩かないこと。
 それを前提にしてどのような避難ができるのかを検討してほしいと思います。