新型コロナウイルスとマスク

 ニュースで毎日話題になっている新型コロナウイルスですが、さっそくマスクの買い占めがされているようです。個人間販売サイトでは何倍もの金額で売られていますが、増産もされていますので、高いマスクをわざわざ買う必要もないとは思います。ただ、インフルエンザなどもまだ収束はしていませんし、まだまだ悩ましい日は続きそうです。
 ところで、何か新しい感染症が発生するたびに売り切れるマスク、本当にそこまで感染症対策に効果的なのだろうかと考えてしまいました。
 そこで、マスクについてちょっと考えてみたいと思います。

1.マスクの種類

 マスクにはいくつかの種類がありますが、大きく分けるとサージカルマスクと言われる普通のマスクと医療用マスク、防塵マスクと防毒マスクになると思います。
 他にもいろいろとあるとは思うのですが、メジャーどころであるサージカルマスクと医療用マスク、防塵マスクで考えてみます。
 手に入りやすさと値段で考えると

「医療用マスク>防塵マスク>サージカルマスク」

です。
医療用マスクはそこらへんではなかなか買えませんが、防塵マスクはホームセンターで、サージカルマスクはコンビニなどの普通のお店で買うことができます。

2.マスクの特長

 医療用マスクでよく出てくるN95はアメリカの労働安全衛生研究所が定めている規格です。防塵マスクは厚生労働省の規格に適合したものでいくつかの区分があります。
 この二つはよく比較されるのですが表示上はDSもNも耐油性がないことを示しています。塩化ナトリウム(サイズ:0.3μm)の粉を95%吸入を防ぐことができる規格がDS2であり、N95となります。
 DS2とN95が同等の規格で認証機関と使用目的が異なるだけなので性能としてはどちらを使ってもウイルスを吸入するリスクは低減することが可能です。ただし、非常に呼吸がしずらいです。
 で、市販されているサージカルマスクは対ウイルス用には役に立ちません。これは元々外科手術の時に執刀医等の唾液などを患者につけない、飛ばさないために作られたものなので、外部からの流入を止める能力はありません。
 例えば風邪であれば、予防でマスクをつけてもあまり効果はありませんが、風邪にかかっている人が周囲に菌を撒かないための効果は期待できると言うことです。

3.新型コロナウイルスを防ぐには?

 前述のとおり、サージカルマスクはほぼ役に立ちません。つけないよりはマシ、程度に考えておけばいいと思います。新型コロナウイルスの大きさは0.1μmですから、0.3μmのものを95%防ぐ規格であるN95(DS2)では完全に防ぐことは難しいと思います。また、本当かどうかわかりませんが目の粘膜から感染するというような話もありますので、防護眼鏡も必要かもしれません。
 どのみちマスクだけで防ぐことは不可能ですので、手洗いや不用意に人ごみの中に出ないなど、基本的な感染症対策は怠ってはいけないと思います。
 まだかかっていない人よりもかかっている人がいかにマスクをつけて被害を拡散しないのかが大切なのだと思います。もっとも、買い占められてしまうと必要な人にマスクが渡らず、被害の拡散も防げなくなりはするのですが・・・。

4.マスクがなくて困っている人達がいます

最後に、今年は暖かいせいかすでに一部では花粉やPMなどが飛んでいるようで、花粉症の症状を持つ人たちが悩む日々がやってきました。
いつもの年と違うのは、花粉症対策で重要なマスクが殆ど売られていないこと。マスクがないと、花粉症のひどい人は動けなくなってしまうくらいひどい症状が出ますので、マスクの存在は花粉症持ちには死活問題です。
花粉症がひどくなると、目には防護眼鏡、鼻と口には防護用マスク、花粉がつきにくいつるつる素材の服を着て、できるだけ外にでないことが推奨されます。
・・・これって、ひょっとして感染症対策と同じ格好なのかなと考えてしまいました。

※N95の詳細は職業感染制御研究会ホームページ特設コーナーへ飛びます。 
 DSの規格はモノタロウのホームページへ飛びます。 

ペール缶コンロで焼き芋を作ってみた

 今年はあまり寒さを感じさせない日が多いのですが、それでも焚き火をするにはご機嫌な季節です。そして焚き火というとやはり焼き芋は定番でしょう。
 先日、とあるイベントで焚き火をし焼き芋を食べたのですが、ふとうちのペール缶コンロでも焼き芋はできるのだろうかと考え、思いついたからにはやってみるということで、いつものペール缶コンロで焼き芋作りに挑戦です。
 このペール缶コンロ、普通のと違っていて底が抜いてありロケットストーブと似た構造になっていますので、少量の薪で充分暖かくなれる便利なものです。着火もしやすく、燃え残りも殆ど出ない優れもの。これに木ぎれを入れて火をつけ焼き芋を作ってみようという算段です。
 着火剤として、電化製品の梱包材に使われる圧縮した紙を使ってみたら、あっという間に火が起きました。

 びっくりするくらい火力があります。これに薪を加えて炭にするのですが、完全燃焼が目的のこのタイプの炉ではうまく炭になりません。
 サツマイモを濡らした新聞紙でくるみ、アルミホイルに巻いて、適当なところで炉の中へ放り込み、焚き火でやるのと同じくら15分程度焼いたら取り出します。
 火力調整をしていたのですが、15分経つと薪はすっかり燃え切っていました。

 で、3本焼いたのですが、火力が強すぎたらしくアルミホイルが溶けてしまっているものもありました。3本中、2本はほぼ炭化。1本はなんとか食べられる状態でした。

 できあがりは、それでも食べられるところはほくほくでとっても甘いものができていました。このタイプの炉で焼き芋を作るためには、普通の焚き火よりも手を加えないといけない感じです。
どんな風にしたらいいのかはこの次までの課題にしておくことにしましたが、ともあれじっくりと焼いた芋はこの時期最高のごちそうです。
安全に注意して、焚き火のできる場所で是非試してみてください。

手遊びのできるものを非常用持ち出し袋に準備する

 以前にボードゲームやカードゲームを非常用持ち出し袋に入れておくといざというときに気が紛れるということを書きましたが、それらで遊べない年齢の子どもの場合はどうするのかというお問い合わせをいただきました。
 答えとしては、「その子が喜んで遊ぶものをいくつか準備しておく」ということになりますが、一刻を争うときに子どものお気に入りのおもちゃの持ち出しにまではなかなか気が回らないと思います。
 そこで、折り紙や落書き帳をいれておいてはいかがでしょうか。もちろん、折り紙だと折り方を知っていなければなりませんし、落書き帳にはクレヨンや色鉛筆といったお絵かきするための道具も必要です。
 これらは子どもと遊ぶという目的だけでなく、折り紙であればコップや皿を作ることができますし、落書き帳も折り紙に使えますし、伝言メモや記録を書くときにも使うことができます。
 非常用持ち出し袋は、なるべく軽くしたいものですから、いざというときに備えて、これらの紙道具を準備しておいてはいかがでしょうか。
 なお、落書き帳ですがコンパクトな自由帳やメモでは駄目かというご相談を受けることがあります。それでもいいのですが、一枚を書いたという満足感と、作品として完結させたという満足感を持つためにはある程度の大きさが必要だと考えます。そのため、B5サイズ以上の紙の方がいいのではないかと思いますが、その子が普段どのようなものに絵を描いているのかを確認していただき、そのサイズにあったものを準備されればいいと思います。
 同様に、折り紙についてもある程度の大きさの方が、子どもの手には折りやすいのではないかと思います。こちらも子どもと一緒に折ってみて、ちょうどいいサイズを探してみてください。

身体から熱を逃がさないための方法

 寒い時期に被災すると、熱を作り出すのに苦労します。特に雨が降っている状況下では焚き火もできませんから、どうやって身体を冷やさずにいるかということに重きを置く必要があります。
 身体が冷えてくると低体温症になり、ひどくなると死んでしまいます。ずぶ濡れや熱の逃げてしまうような環境で、普通に会話ができていた人がろれつが回らなくなったり、日付や今までのことが言えなくなったりしたときには、低体温症による記憶障害を疑ってみたほうがいいのですが、まずはそうならないために、次の点に気をつけてください。

1.身体を濡らさない

 着替えがあるなら、速やかに濡れた服を脱ぎ、濡れた身体を拭いてから乾いたものに着替えてください。最初は寒く感じますが、熱を奪う水分がなくなった分は身体への負担が減ります。

2.風を遮蔽する

 風は身体から熱を奪っていきます。暑い中で冷たい風にあたると身体の熱が奪われて気持ちいいと感じますが、あれは寒い時期にも起こります。できるだけ風を通さない場所を選び、あれば防寒着や合羽、なければ大きなビニール袋でも構いませんので、身体に着て直接風が当たらないようにしてください。

3.冷たい場所に直接座らない

 金属や石、堅い木の上などに座るとひやっとするかもしれません。その場合、いくら身体を乾かして風に当たらないようにしても、座っているお尻から熱が逃げていきます。それを防ぐために、お尻の下にはエアークッションや座布団、段ボールや新聞紙といった、間に空気が貯まって保温できるようなものを敷いてください。
 新聞紙は空気の層を作る必要がありますので、できれば一日分をお尻の大きさに合わせてたたみ、その上に座るようにしてください。週刊誌や雑誌でも厚手のものであれば同じ効果が期待できます。

4.身体の熱の逃げる部位を覆う

 身体からは思っている以上に熱が逃げています。2で風を遮蔽しているはずですが、熱を逃がさないために身体の周囲に空気の層を作るようにします。エマージェンシーシートやビニールシートといった風を通さない素材で身体を覆うようにします。頭や顔からも案外と熱が逃げますので、理想は包まって目だけ出ている状態です。

5.熱を作る

 保温に成功しても、身体のエネルギーが不足すると熱を作り出すことができなくなります。そうならないように、チョコレートやようかんといったすぐエネルギーに変わる糖類を摂取して体内から熱を作り出せるようにします。

 ちなみに、1から4までを空間として作ると路上生活者の人が作っている段ボールハウスになります。断熱・保温・居住性の点で非常に有効なものを作っているなと感じており、その構造は避難所内外のシェルターとしても使えると思っていますので、もしも観察する機会があればどのようにして作っているのかを見てみてください。

新型コロナウイルスとBCP

 ここのところ新型コロナウイルスによる感染拡大が騒がれています。
 対策としてはしっかりとした手洗いとアルコール消毒、そしてマスク着用なのですが、ドラッグストアではマスクが全て品切れで生産が間に合わない状態だそうです。ちょうどインフルエンザの時期と重なっているのである程度の備蓄はされているのではないかと思いますが、あなたは大丈夫ですか。
 過去に新型インフルエンザが流行したときに企業や行政機関がこぞって新型インフルエンザ用のBCPを策定していましたので、当時のBCPがアップデートされていれば今回の新型コロナウイルスにも適用できるはずなのですが、行政機関の動きを見ていると、どうもそんな感じではなさそうです。
 企業に関して言えば、きちんとアップデートされているところの動きは速く、そうでないところは何から手をつけていいのかといった感じの動きですが、何年かに1度は何らかの形で感染症が大流行している感じですので、企業や行政だけでなく、家庭や個人でもそれに対応したBCPを備えておく必要があります。
 BCPは何かあったときに事業を継続して行うために必要な計画をあらかじめ立てておくことです。自然災害や戦争、病気や相手先の倒産といったさまざまな事態に備えて、あらかじめ発生しうる危険を予測してその対応策を決めておくことで、これをきちんと決めて関係者間で共有しておくと、台風や地震で動きがとれない状態なのに全社員が無理矢理出勤するといったばかげた行動を防ぐことができます。
 今回の新型コロナウイルスでも水際での阻止には失敗していますので、国内で大流行した場合にどのような対応をするのかについて、今からでも遅くないと思いますので、自分の関係者と対応について検討しておくことをお勧めします。また、どのような症状が出たらどのような対応をとるのかについて、自分がかかった場合を想定して行動を決めておくことも忘れないでください。
 そのためには、新型コロナウイルスがどのようなものかを正確に知っておく必要があります。混乱やパニックが起きるのは、相手が分からないからですから、敵を知り、自分を知ることで自分の生存確立を上げる努力をしておきましょう。
 新型コロナウイルスへの対処については、以下のウェブサイトを参考にしてください。

新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~(首相官邸のウェブサイトへ飛びます)

火のおこし方を知っていますか

  地震や水害が起きたとき、それがもし冬場ならば何らかの方法で暖を取る必要があります。特にライフラインが使えなくなっていたり、着の身着のままで逃げ出したりしている場合には、焚き火のお世話になることも多くなります。
 ところで、あなたは火をつける方法をいくつくらい知っていますか。最近はたばこを吸う人もめっきり減って、ライターやマッチを持っている人も少なくなりました。あなたがライターやマッチを持っていなかったとしたら、焚き火をつけるための種火をどうやって起こすか、その方法を知っておく必要があります。

虫眼鏡は集光率と燃えるものにより火がつかないこともある。

 例えば、虫眼鏡やペットボトルを使って光を集約させて種火を作る方法、乾電池やアルミを上手に使って種火を作る方法、はたまた木同士を擦り合わせて摩擦による熱で種火を作る方法、その方法はいろいろありますが、いずれもいきなりやろうとしてもすぐにはできないやり方です。なかなか普段焚き火ができる場所はありませんが、種火を作ることだったらさほど難しくないと思いますので、時間のあるときにやってみて手数を増やしておくといざというときに役に立ちます。
 生き残るために暖を取ることはかなり重要ですから、安全に火をおこせるように練習しておくようにしてくださいね。

大切なものは階上で保管する

 思い出の写真や貴重品など、普段どこに置いていますか。地震や水害などに被災したとき、それらががれきの下になったり流されたり、泥水に浸かったりすると大切に保管していたものが単なるゴミになってしまったり、流出や汚染ですぐに使えなくなったりすることもあります。そういうことのないような場所に保管できていればいいのですが、実際のところなかなか難しいものです。
 もしもあなたが一戸建にお住まいであれば、そういったものはなるべく高いところにしまっておくことをお勧めします。
 二階建てのおうちであれば二階に、三階建てなら三階にと、できるだけ高い場所にしまっておくことで、地震による建物倒壊や水害による流出からある程度までは守ることが可能になります。また、土砂災害などにもある程度は有効ですので、崩れてきそうな斜面から最も遠い階上の部屋に置くようにします。
 これで万全とは言えませんが、自分の大切なものを守るためにできる簡単で効果的な手段の一つですので、よかったらやってみてください。

■救助と安全確認

 災害に限らず、事故現場や普段の生活の中で、怪我や病気の人の救助を行うことがあるかもしれませんが、そのときの段取りについて考えたことがありますか。
 日赤や消防などで救助法を教えてもらうと、まず最初に言われるのが「自分の安全確保」です。自分が安全でないと他人を助けることができないのと、危険な場所では救命処置はしないということを徹底して言われます。何かが起きているところというのはいろいろな意味で危険が潜んでいます。人を救助することは一刻を争いますが、慌てずにまずは要救助者と周辺の観察をしっかりと行いましょう。
 頭や背骨などに外傷が発生している場合には基本的に動かせませんが、そうでない場合には、まず要救助者を安全な場所まで移動させ、それから手当に入ります。
 また、病気などで吐瀉物などがあった場合には、それに対する備えを準備してから対応にあたらなければ自分まで感染してしまう可能性が発生します。要救助者が救助できても、自分が死んでしまっては何にもなりません。
 まずは安全確保。自分が怪我をしたときでも、安全確保とそのための確認はしっかりと行いましょう。

■災害ゴミについて考える

昭和58年島根県西部水害の後の一コマ。道路に家庭ゴミが野積みされている。こうなると車両は一切通れない。

 普段は燃えるゴミ燃えないゴミ、資源ゴミなどとさまざまに分類して整然と回収されているゴミですが、災害が起きるとそうもいかなくなってきます。
 被災した家屋からのゴミの搬出量は一気に増えますし、分別も困難な状態になります。回収も道路状況によりできたりできなかったりしますし、処理場や処分場の能力も追いつきません。
 ではどのように出せばいいのか。基本的には各自治体の清掃関係部署の指導に従うことになるのですが、これが千差万別で非常に戸惑うことが多いです。
 ある自治体では、各家に片付けに入るボランティアに災害ゴミを入れるための袋を配布したそうです。回収がどうなるかわからないため「災害ゴミ」と書いた専用の袋に詰めてもらうようにしたところ、搬出時にあちこちにゴミの野積みの山ができるのを防ぐことができ、環境が衛生的に保たれたそうです。
 また、家具などの大型ゴミは一気に処分場に持ち込むのではなく、地域での集積所を作ってそこへ搬入してもらい、処分場の処理状況を見ながら搬出するような手順にした自治体もあるとか。個人の搬入に任せると処理場とそこへ至る道路がパンクしてしまいますから、場所が確保できるのであればこれはかなり有効な手だろうなと思います。
 できる限りの仕分けをしておくことも大切だと考えたある自治体では冷蔵庫、テレビ、エアコンといった普段から分別回収になっている家電は他の家電とわけて集積するようにしたそうで、それにより後の仕分けが楽になったという話でした。
 あと、災害ゴミについては、普段と異なって汚染されていたり爆発する危険のあるような危険ゴミと、それ以外のゴミとの仕分けも必要になります。何が危険なゴミで何がそうではないのか、この部分は試行錯誤が発生する部分だと思います。ゴミは必ず出ますし、その分量や処理速度などは、実際に災害が起きてみないとわからない部分がたくさんあることは事実です。
 とはいえ、実際に発生してから対応を考えるのでは遅すぎますので、過去の状況を確認しながらゴミをどのように回収していくのかについてあらかじめ防災計画の中に組み込んでおく必要はあるでしょう。また、ボランティアや被災者、地元自治会にもゴミをどうやって回収するのか、仕分けと方法についてきちんとお願いしていかなくてはなりません。場合によっては広域での救援も必要になってきますし、早く手を打てば、先日の写真のようにゴミにしなくてもすむものもあるかもしれません。何もないときにこそ検討をしておくことが大切なのではないでしょうか。

【活動報告】真備洗浄様で被災写真の洗浄について学習しました

 2020年1月25日に岡山県倉敷市真備町にある真備洗浄様で水害で被災した写真の洗浄技術について教えていただきました。
 被災写真は早期に乾かすことができれば洗浄についてはさほど難しくなく、汚染された状態で長期間そのまま放置された場合、写真が浸食されて画像がぐちゃぐちゃな状態になってしまうそうです。最近のボランティア活動の現場では、回収されたアルバムなどの写真については可能な限り早く乾燥させるようにお願いしているそうですが、家具や家屋、生活再建がどうしても優先されるために緊急性のない写真は後回しになり、どうしても救える写真が減ってしまう現状があるそうです。
 洗浄の手順については、汚染されているアルバムからの切り離し、洗浄、乾燥、消毒といった段取りを教えていただき、ちょっとだけお手伝いさせていただきました。
 写真洗浄というのはかなり大変なものだと思っていましたが、手順と迷ったときの相談体制がきちんと作られていれば、気は遣いますが専門家でないとどうにも手が出せないというほどのものでもないなと感じました。
 石西地方はよく水害が起きるところで被災した写真は殆どの場合あきらめて処分していたと思いますが、早期乾燥をしっかりして洗浄すればある程度まではなんとかなりそうです。
 これから技術をしっかりと身につけて地域に普及していくことで、他の場所で起きた災害の支援がボランティア希望者の地元でもできるようになることはすてきなことではないのかなと思いました。
 西日本豪雨から1年以上が経ちますが、まだまだ写真洗浄は続いているとのことですので、興味のある方やお手伝いしたいと思われた方は、真備洗浄様へお出かけいただければと思います。

真備洗浄様の詳しい案内は、フェイスブックtwitterで確認することができます。

 当日お世話になりましたスタッフの皆様、現地ボランティアの皆様に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。

追記:作業内容が個人様の思い出の写真の洗浄となるため、作業の写真については撮影しておりませんので、あしからずご了承ください。