遊びと防災

 防災活動をしていくうえで、結構大変なのが防災に興味を持ってもらうことです。
 そのため、防災活動の普及や推進をしているところはさまざまな仕掛けを作っているわけですが、その中に遊びがあります。
 身体を動かしたり、頭を使ったり、面白がりながら楽しんで体験した結果が、気が付いたら災害時に役に立っているということになるので、有名人の講演会や座学よりも効果的なのではないかと、筆者は思っています。
 先日防災かくれんぼのお手伝いをしましたが、ここでも参加している人たちはとても楽しそうに遊びながら、いざというときの行動についてしっかりと確認していました。
 また、当研究所が子供向けにやっている研修会でも、かなり遊びを取り込んで、できる限り興味を持ってもらえるようなものにしようと試行錯誤しています。
 防災を中心に据えなくても、さまざまなところで体を動かして遊ぶこと、予測をすることというのは非常に大切な体験であり、そういった経験が、いざというときに生き残れるかどうかの差になっていくのではないかと感じています。
 季節もよくなってきました。せっかくなので外におでかけしてしっかりと、身体や頭を使って遊んでみてください。
 子供だけでなく、大人にも大切なことだと思いますよ。

【活動報告】外あそびごはんの会inやぶさめ公園を開催しました

 去る2023年3月5日、益田市高津町の高津川沿いにあるやぶさめ公園で「外遊びごはんの会inやぶさめ公園」を開催し、総勢20名の方に参加していただいて一緒に遊んだりご飯を作って食べたりしました。
 最初はなんとなく距離のあった子供たちで「また終わらないの?」という子もいましたが、一緒にご飯を作って食べ、遊び始めたら、見知らぬ子たちも一緒になってにぎやかに過ごすことができ、最後には「もう終わり?」と名残惜しそうな感じになっていましたのが面白かったです。
 新年度も引き続きこういったイベントをやっていきたいと思いますので、興味のある方はぜひご参加ください。
 参加してくださった皆様、参加を認めてくださった保護者の方、そして子ども達のためにさまざまな形で協力してくれた皆様に、心から感謝いたします。
 ありがとうございました。

消火器は備えていますか

 災害時に限らず、日常生活でも火事を誘発するようなちょっとしたミスをすることがあります。
 実際、どのタイミングでどんな場所から出火するかはわかりません。
 消火用水バケツを用意している人もいるとは思いますが、てんぷら油などの油火災や漏電、ショートによる電気火災では水での消火は厳禁です。
 消化能力やさまざまな火災に対応しているところを考えても、消火器は必須のアイテムだと思っています。
 書いている筆者自身も、ある時立て続けにボヤを出し、スプレー缶タイプの携帯消火器がなかったら、家が丸焼けになっていたかもしれないという事態になったことがあります。
 消火器は粉末式でなくても構いません。スプレー缶の炭酸ガス式のものでも初動であればしっかりと消せます。
 気を付けるのは、できる限り普段火を使う場所に近いところに置くことと、冷静になることです。
 そして、火が見えなくなってもスプレー缶からガスが出なくなるまでは徹底的に火元に吹き付けること。
 どうせ中途半端に残っても使い道に困るので、完全に無くなるまで吹き付けてやりましょう。
 本式の消火器は少々火が強くてもしっかりと消すことができます。
 スプレー式の簡易消火器と、しっかりと消せる消火器。
 それぞれに準備して、いざというときに備えておきたいですね。

チョコとようかん

 甘くて高カロリーで持ち歩きが容易ということで、非常食などに準備されていることの多いチョコレートとようかん。
 お好みにより準備すればいいと思いますが、チョコレートは糖分と脂分、ようかんは糖分の補給が可能です。
 体調が万全であれば高カロリーのチョコレートがエネルギー補給にはいいと思いますが、低体温になっていたり体調が弱っている場合には、チョコレートは体に負荷をかけてしまいますので注意が必要です。
 ようかんは糖質で構成されているので体への負荷はチョコレートに比べると軽いです。熱にも強く、ある程度の期間保存することも可能なことを考えれば、非常食として準備するのであればようかんの方が向いている気がします。
 ただ、ようかんは苦手という方もいらっしゃいますし、どうかするとお茶が欲しくなったりしますので、準備をするときにはようかん単品で自分がそれを食べられるかどうかを試しておく必要があるでしょう。
 練りようかんよりも水ようかんの方が単品での接種はしやすいと思いますが、保存期間は水ようかんの方がかなり短いので悩ましいところではあります。
 ともあれ、非常時に手軽にエネルギーを摂取することのできるチョコレートやようかん。非常食の一つとして準備しておくといいと思います。

【活動報告】高津小学校防災クラブを開催しました

 去る2023年2月8日、2022年度最後となる高津小学校の防災クラブを開催しました。
 最終回は参加してくれた子供たちに何をやりたいか聞き、出てきた「お洗濯」をやってみることにしました。
 普段使っている石鹸と、炭酸ソーダを準備して汚れの落ちや必要な水の量などを確認しようということで作業を開始。

洗濯板も用意してみたが、結局使わなかった。

 ただ、最初のこちらの指示が悪くて洗濯用の袋にお水を一杯入れ、その結果袋が破けてしまうというアクシデントが多発。
 何とか洗濯はできたものの、結局汚れの落ちの違いや必要な水の量などはよくわからないまま終了となりました。
 実施する側も参加してくれる側も、毎回試行錯誤のこの防災クラブ。
 一年間に渡って参加してくれた子供たち、クラブを支えてくださった担当の先生、そしてお手伝いしてくれた当研究所のスタッフの皆様に厚くお礼申し上げます。

体の熱を逃がさない

 寒くなってくるとさまざまな暖房器具を使って暖をとろうとします。
 ただ、電気を始めとする光熱費がかなりの勢いで上昇していて、思ったように暖房を使えていない方もいると思います。
 身体を暖めるという点だけで考えると、外部を暖めるよりも体の内部の熱を逃がさないようにする方が手っ取り早いかもしれません。
 やり方は簡単で、生地の薄い服を重ね着するだけ。
 薄着の重ね着が温かい理由は、服の間に空気の層ができ、その空気の層が体の熱を外部に逃がさないから。
 厚いダウンなどの上着を着こむよりも動きやすくて暖かいのではないかと思います。
 もしダウン素材のベストを着るのなら、服の上ではなく内側に着るほうが温かさの効果が高くなります。

下着と上着の間にダウンベストを着るとかなり温かい。

 ただ、身体が温まると汗をかいてしまうので、肌着は発汗素材でできていることが理想です。多くの人が使うようになってきた発熱素材の下着でも、発汗機能を持っているものと持っていないものがありますので、買うときには確認したほうがいいと思います。
 上着は、ウインドブレーカーなど風を通さないものを使うとさらに暖かくなります。
 また、半纏やドテラなどを着るのも、内部の厚い綿が外部の空気を遮断してくれるのでお勧めです。
 身体は一度冷やしてしまうと温めるのには非常に苦労します。
 身体を冷やさないこと、つまり体の熱を逃がさない方法を考えてみるといいと思います。

【終了しました】外あそびごはんの会inやぶさめ公園を開催します

 去年に引き続き、外あそびごはんの会を開催することになりました。
 今回の会場は、清流といわれる高津川沿いにあるやぶさめ公園です。
 この公園と隣接する河川敷を使って、ご飯を作ってみんなで遊んでみようと考えています。
 防災に興味はあるけれど、防災キャンプはハードルが高いと思っている方は、こちらにぜひご参加ください。
 ちょっとだけですが、防災についての気づきがあるかもしれませんよ。
 このイベントは事前申し込み制です。
 定員になり次第募集を締め切りますので、興味のある方は早めにご応募ください。
 参加をお待ちしております。
 なお、このイベントではお手伝いいただけるボランティアスタッフも募集しています。興味のある方は、以下のリンクからお問合せ、お申し込みください。
 併せてお待ちしております。

3月5日開催「日帰り防災DAYキャンプサポーター」募集(「しまっち!」のウェブサイトへ移動します)

車中泊を考える

実際に車中泊した翌日の朝の車内。お外は雪で真っ白でした。

研修のご質問の中で、災害からの避難時に車中泊になった場合の寒さのしのぎ方について聞かれることがあります。
雪降る中でやってみた体験談としては、
1.窓の断熱
2.床の断熱
3.電気毛布の準備
といった感じでマイナス3度くらいまでは快適に眠ることができました。
車中泊の場合、寒いときには車内からどれだけ熱を逃がさないかがカギとなります。
もともと鉄の箱なので熱が逃げるのは仕方がないのですが、窓ガラスからは無視できないくらいの熱量が簡単に逃げていきます。
これは断熱ガラスなどを使っている場合でもあまり変わりませんので、窓には断熱効果のあるものを貼り付けることが大切です。
もしも難しい場合には、布などでもよいので、熱が逃げないような工夫をしておきましょう。
床からはかなり冷気が上がってきますので、エアーマットなどを寝る場所の下に敷いて空気の層で断熱します。
最後は熱量を発生するもので、蓄電池+電気毛布などで温めるようにし、体の上には空気を多く含むことのできる毛布をかけると、やってみた限りでは快適に眠ることができました。
ペットや何らかの問題で災害時の避難で車中泊の可能性がある人は、寒い時期に自分の車で試してみるとよいと思います。

避難所での生活臭を押さえる方法

避難所での生活は精神的にくたびれてしまうものです。
生活リズムの違いや他人の視線、そしてさまざまな生活臭。
特に避難所によっては施設内に靴を持ち込むことになるところもあるので、その場合にはさまざまなにおいが入り混じることになりますから、ひょっとすると消臭スプレーも必要なアイテムの一つになるのかもしれません。
とりあえず身近なものでにおいをなんとかしようと考えたとき、10円玉を使うことができることを知っておいてください。
10円玉は銅でできていますが、この銅には臭いのもととなる菌を殺菌・除菌する効果があります。
なぜそうなるのかはわかっていないようですが、例えば靴の中が臭う場合には、10円玉を5~10枚入れておくと、数時間で臭いは確実に消すことができますので、普段の生活の中でも臭いが気になる時には使ってみるといいと思います。
ちなみに、10円玉は人体には無害ですので、人への影響を考えずに殺菌除菌できるところもいいと思います。
ただ、臭いの発生源に湿気がある状態が続くと、カビが生えたりすることもありますので、靴の臭いけしをするときには併せて新聞紙などで靴の中の湿気を取り除くようにしてください。
ともあれ、見知らぬ人同士が一緒に生活するときにはいろいろと臭いが気になるもの。
こういった消臭方法もあるということを知っておいてほしいと思います。

【終了しました】研修会「調理師が教える簡単・おいしい非常食づくり」を開催します

 災害後に大きな問題の一つとなるのが温かいおいしい食事です。
 今回は調理師である秋田瑞穂様を講師にお招きし、カセットコンロを使って、簡単に複数の料理を同時に衛生的に作ってみます。
 災害などに限らず、日常生活でもちょっとした節約になるアイデアがありますので、興味のある方は是非お申し込みください。事前申し込みで先着順となります。
 なお、今回の会場には駐車場がありませんので、車でお越しの方はお近くの有料駐車場をご利用ください。
 詳しくはチラシをご覧いただき、不明な点は事務局までお問い合わせください。
 小学校3年生未満のお子様は、保護者の方とご参加をお願いします。