益田市市民活動支援センター様が作成する市民活動団体情報誌の「ますだすまいる通信」の2021年2月号で当団体をご紹介いただきました。
特定非営利活動法人の認可に伴ってご紹介いただいたもので、トップページで掲載いただき驚くやらうれしいやら。
掲載していただいたことに感謝するとともに、まだまだこれからだと気を引き締めて活動を続けていきたいと思います。
益田市人口拡大課様、益田市市民活動支援センター様、ありがとうございました。
カテゴリー: その他
緊急連絡先は紙でも持っておこう
最近では全て携帯電話やスマートフォンの中に電話番号が入っていて、自分で番号を選んでかけるということをしている人は殆どいないのではなくでしょうか。
ただ、災害時には携帯電話やスマートフォンを亡くしたり、その電源が切れてしまうことがあるかもしれません。
大規模災害の後には避難所に臨時の電話が配置されることがあるのですが、その時に安否の連絡をしようと思っても相手の電話番号がわからなければ電話のかけようがありません。
そこで、緊急連絡先は携帯電話やスマートフォンの電話帳とは別に、紙でもわかるようにしておきましょう。
非常用持ち出し袋に関係連絡先だけを書いたものを入れておくだけで、避難後の連絡もつけやすくなります。
平時の個人情報の管理に不安があるのであれば、連絡先を書いた紙を折りたたんでラミネート加工しておけば、普段は目に触れず、必要な時にはそれを開ければ連絡先がわかるようになります。
デジタルだけに頼らず、アナログでも準備しておくことで、いざというときに役に立つことも多いですから、念のため準備しておいてくださいね。
助ける人と助けられる人の違い
災害が起きると、ほぼ全ての人が何らかの形で動揺すると思います。
大きな音や悲鳴などが聞こえると、衝撃で動けなくなる人も出てくると思います。
そんなとき、思ったように動けるようになる魔法の行動があります。
それは「人に安心させる言葉をかけること」。
誰もいない場合には自分に対してでも構いません。人に向けて、自分に向けて「大丈夫です」と声に出してみましょう。
その一言でこころが一気に冷静さを取り戻すことができます。
人というのは面白いもので、誰も自分のことを気にしていないと思うと自己防衛本能からか、命を守る行動を人よりも優先しようとしてパニックを起こしますが、人から自分の安否について心配されると、すっと落ち着くものです。
パニックを防ぐためにも、あなたが落ち着くためにも、大きな声で「大丈夫です!」と声を出す。
その一言で、あなたは助けられる人から助ける人へ変わることができます。
問題点を明確にすること
世間ではマスク警察がまた自警しているとの報道を聞きます。
それがどこまで事実なのかわかりませんが、マスクの比較実験をして「ウレタンマスクは不織布マスクよりも効果が低い」と発表されると、不織布マスク以外マスクにあらずといった極端な考え方も出てきているようです。
個人的にそういった考えを持つことはいいことだと思いますし、自分で実践されることは非常によいことだと思うのですが、それを人に押しつけるようになってくるとちょっと問題があるのかなと思います。
まず、なんでマスクをしないといけないのかを考えてみましょう。
マスクの着用を促す理由は「飛沫感染を防ぐため」です。
では、飛沫はどうしたら飛ぶのでしょうか。
飛沫は、会話や咳をすることによって飛んでいきます。逆に言えば、会話や咳と言った口から飛沫が飛ぶ状況を作らない限りはマスクはなくても構わないということになります。
ここが大切なところで、話していない状態はマスクをつけている状態だということを理解しないといけません。
「マスクなし=飛沫を撒き散らしている」と考えるのは独善でしかありません。
誤解しないでいただきたいのは、マスクをつけないことが権利だと主張しているわけではないということです。
飛沫感染しない状況をどうやって作り出すのかが大切なので、マスクの着用の有無を持って飛沫が飛ぶか飛ばないかを判断しないで欲しいということなのです。
不織布マスクをつけている人で鼻が出ていたり、頬や口周りに隙間ができていたりする人を大勢見かけますが、そういった人はウレタンマスクよりもよっぽど飛沫を撒き散らしているということを理解しておかないといけません。
また、正しい付け方をしていても大声を出したり激しく口を動かしたりすると、マスクから飛沫が漏れ出して周囲に撒き散らすことになります。
見方によっては、マスク警察の皆様が一生懸命新型コロナウイルス感染症を撒き散らしているかもしれないのです。
何が問題点なのかをきちんと明確にしておかないと、おかしな方向に話が進んでいきます。
ちなみに、感覚過敏や敏感肌の問題でマスクをつけたくてもつけられない人達がいます。
マスク警察の皆様にお願いしたいのは、マスクをつけていない人に怒鳴り散らす前に、なぜマスクをつけていないのか、代わりの手段があるのかを確認していただきたいということです。
飛沫感染対策にはさまざまな方法がありますから、そういった方はきちんと対策を準備しています。
自分の正義のみを声高に主張してそれに従わない人に怒鳴り散らすことは、脅迫行為という明確な犯罪であることを理解しておいてください。
また、感染したくないのであればそういった人に怒鳴り散らす前にソーシャルディスタンスをとって距離を置く方が精神衛生上いいのではないかとも思います。
コロナ自粛で多くの人がストレスを抱えていますから、マスクを外していると「あいつはずるい」という心理で怒鳴り散らしているのだろうなとは思いますが、マスクをつけていない人が犯罪者なのではなく、マスクをつけていない人を怒鳴り散らしている人こそ犯罪者であることを知っておいて欲しいなと思います。
言葉は簡単に誤解を生む
ある程度の年齢以上の人には分厚いものの代表格として通じる電話帳。
でも、電話帳といっても若い人達は存在を知らないか、薄いハローページのイメージしか浮かばないようです。
そうすると、同じ電話帳という言葉でも思い浮かぶ物は全く違うものになりますので、そこから導き出される答えも異なってしまいます。
これは世代間に限らず、仕事の異なる人達の間でも同じ事。そのため、きちんとした話をしようと思ったら、言葉の定義を最初にしっかりとしておくことが重要。
また、使っている言葉を略さないことも大切です。
先日、「管理」という内容で話をしていたのですが、途中でどうも話がかみ合わないと言うことに気付き、よくよく確認してみると、あちらは「人事管理」の話と思っていて、こちらは「物品管理」だと思っていたというオチがついていました。
略さなければあっさりと済んだはずの話だったのですが、似たような案件だったのでお互いに勘違いしていたという話です。
こんな風に、普段でも「〇〇だろう」という思い込みで行き違いが生じることがあるわけですが、災害時にはこれがより顕著になってきます。
ちょっとしたお互いの勘違いがとんでもない結果を生むことも多くなるので、言葉の定義や省略している部分に注意したいですね。
災害って何だろう?
あまりに初歩的なことで申し訳ないのですが、一つ質問です。
あなたにとって、「災害」とはどんなことでしょうか。
いろいろと思い浮かぶのではないかと思うのですが、恐らく何らかの形で人が被害を受けているイメージになったのではないでしょうか。
人が立ち入らないような山の中で起きた土砂崩れや、何も無い岩でできた島が津波に飲まれるようなイメージを思い浮かべた人はいないと思います。
一般的に言われている災害の定義としては、
自然事象で起きる天変地異+人が受ける被害=災害
となると思います。
例えば、崖崩れで考えてみます。
同じ崖崩れでも、人の住む地域で道路の寸断や家屋を巻き込むような崖崩れが起きたら大騒ぎになりますが、山の奥深くで発生した崖崩れは、恐らく誰も気づかないのではないでしょうか。
ちょっと余談になりますが、今世間で大問題になっている新型コロナウイルス感染症も同じことが言えます。コロナウイルスの変異自体は普段から頻繁に起きているものですが、人間に悪影響を与えるものが発生したので現在のような災害になっているわけです。
こうして考えてみると、自然現象で起きる天変地異は止めようがありませんが、人が受ける被害を減らせば「災害」にはならないと考えられないでしょうか。
最初の崖崩れでは、それが起きないように防護壁をつくったり、危ない場所への建築制限をかけたりしているわけですし、新型コロナウイルス感染症については、コロナウイルスの撲滅は不可能ですから、ワクチンを射って人に耐性をつけることで被害を防ごうとしているわけです。
被害が起きる前になるべく被害の発生を押さえるための備えをすることが、一番簡単で確実な災害対策になると思うのですが、あなたの備えは大丈夫ですか。
【お知らせ】特定非営利活動法人になりました
このたび、2021年1月15日をもって当石西防災研究所は特定非営利活動法人になりました。
法人成りして何が変わるわけではないのですが、活動内容に問題ないというお墨付きをいただいたと考え、この団体を維持できるように努力していきたいと思います。
今後とも個人の方、ご家庭、学校や保育園などの施設、自治会を中心に地道に活動していきたいと考えておりますので、引き続きご協力をよろしくお願いいたします。
なお、今回の法人成りに伴い、今後このウェブサイトにいくつか変更を行いますので、突然一部のレイアウトやリンクが変更になっているかもしれませんが、驚かれないようにお願いしたいと思います。
繰り返しのお願いになりますが、石西防災研究所を今後ともよろしくお願いいたします。
意識しないと見えていないもの
先般の大雪のときのことです。
当所の理事長が出勤しようとして車に乗り込み、エンジンをかけるとすぐに声をかけてきました。
曰く「見たことのないランプが点灯している。寒すぎるからに違いない」
寒さでつくランプというとあまり印象になかったので、参考までに見せてもらったのですが、ついていたランプは水温計の低温を示す青ランプ。
このランプ、水温表示を表しているもので、エンジンが暖まるまではいつも点灯しているはずなのですが、理事長は初めて見たと言っていました。
説明したら、「今まで気づかなかったのかな」と首を傾げていましたが、この車に乗り始めてすでに10年近く。気づいていないことに驚いていました。疑っていましたが、筆者が乗るときには必ず点灯するランプなので、普段見ていても、見えていなかったのだろうなという話になりました。
災害対策も同じことで、危ない場所や危険な物は隠れているわけではなく、常に目で見ています。
それでも気づかないのは、今回の水温計ランプと一緒で意識が向いていないからなのでしょう。
災害に対する事前準備は、その気にならないと必要なものが見えてきません。
もしも、まだあなたが何も備えていないのであれば、もし災害が起きたらと想定して周囲を見てみて下さい。
たぶん、今までと見える世界が大きく異なってくると思いますよ。
待つのはつらい
災害時に、その災害がいつまで続くのかがわからないのは非常に不安なものです。災害後において受け身でいることは非常につらいことです。
例えば大規模な台風が通過している地域では、テレビやラジオなどをつけっぱなしにして、いつ頃その場所が台風の勢力圏を抜けるのかを気にしているのではないでしょうか。
情報収集する手段を持たず、ひたすらじっとしているところを想像してみてください。なんともいえない不安に襲われているのではないでしょうか。
それでも、災害はいつか終わりが必ずあるからじっとしていることができます。
でも、もし災害でいつまで続くのかわからない状態になっているとしたら、人の行動はどう変わるでしょうか。
例えば、現在新型コロナウイルス感染症対策として外出自粛が呼びかけられています。一応期限は設定されていますが、これはいつまで続くのか、具体的な期日は誰にも予測できていません。
春先に初めて非常事態宣言が出されたとき、いつまで続くのだろうかという言い表せない不安が多くの人の心の中に居続けたのではないでしょうか。
その後、夏に終息したと判断され、政府は経済活性化としてGoToキャンペーンを導入しましたが、これによって「もう待たなくても大丈夫」という安心感が発生しました。
現在また非常事態宣言が出されて外出自粛が呼びかけられても反応が鈍いのは、再び期限がわからないままに待つ事への不安が大きいと思います。
おまけにこの感染症、感染していても発症しないケースもかなりあり、それが事態をさらにややこしくしています。
「コロナ疲れ」と言われていますが、待つことに疲れてしまって耐えられなった結果が現在の蔓延状態を生み出しているのではないかと感じています。
繰り返しになりますが、先の見えない待ちは非常に不安ですし、その不安は疲労を生み出します。
くたびれきってしまうと、同じ疲労を味わうのがいやな人達は言うことを聞かなくなります。
そうならないためにも、しっかりとした目処をあらかじめ明確にしておくことが大切なのではないかという気がしています。
118番をご存じですか
今日、1月18日は118番の日だそうです。
「118番」と言ってもピンとこない人もいらっしゃると思いますが、海難事故など海での緊急通報番号で、この番号を押すと海上保安庁に電話がつながるようになっています。
ただ、この番号はあまり知られていないようで2000年から運用を開始しているそうですが、かかってくる電話の99%が間違い電話など本来の用途ではないものだそうです。
消費者ホットラインが188番なので、そちらとの間違いも多いのだそうです。
ただ、この番号を押すとGPSにより位置測定が可能になっていて、事故にあったときでも通報さえできれば自分で場所はわからなくても救助してもらえる可能性が高くなっています。
漁師さんなど海で生活している人以外には馴染みの薄い番号ですが、覚えておいて、もしも海で事故や事件にあったり目撃したときには速やかに通報できるといいですね。
浜田海上保安部(海上保安庁浜田海上保安部のウェブサイトへ移動します)