子どもの通っている場所の避難計画を知っていますか

 地震やら大雨やら、毎年さまざまな災害が続いているわけですが、あなたの子どもさんが通っている学校や保育園、習い事教室と言った場所や施設の避難計画はご存じですか。
 それぞれが、発災時には子ども達の命を守るための対応を取ってくれると思いますが、そういう場所や施設は、最終的には保護者に引き渡すことが前提の計画となっていると思います。
 では、保護者はどんな状態の時にどこへ迎えに行けばこどもと無事に合流することができるのでしょうか。
 避難計画で発災後に子どものいた場所や施設に迎えに行くという計画の場合には、その場所や施設があらゆる災害から安全であるという前提がないといけません。
 まずはその場所や施設にいる人たちの安全を確保することが優先されますから、場合によっては他の場所に避難することもあり得ると思います。
 その時の避難先がどこか知っていますか。
 多くの施設はそういうときの避難先を決めていて保護者にその情報を開示していると思いますが、保護者の側はさまざまな通知に紛れて覚えていないのではないでしょうか。また、習い事などの場合には、どこへ逃げるのかについて保護者が教えてもらっていない場合もあると思います。
 そして、その場所や施設がどのような設備や資材を持っていて子ども達がどこまでなら安全に過ごすことができるのかについてもきちんと確認していますか。
 避難訓練は人の集まる施設では必ず義務づけられていますが、保護者はいつ訓練をやっているのか知っていますか。そして、その風景を見学をしたことがありますか。
 保護者が自分の安全を確保するためには、子どもの安全が確保されていることに自信が持てることが大切です。
 子どもの通っているさまざまな場所や施設の避難計画について、一度確認してみてくださいね。

雨の中の避難に関する一考察

避難の時の格好の一つ。

梅雨に入り雨が降ると、心配するのは大雨です。
雨が降っているなかでの避難で気をつけるとしたらどんなことかについて、少し考えてみたいと思います。

1.雨具

 雨の中を避難するとしたら、まず最初に必要なのは雨具です。
 傘、合羽がその代表になると思いますが、避難するくらいの雨が降っているのであれば、道路がいつ冠水してもおかしくありません。また、流れてくる水で足を取られるかもしれませんので、早めの避難以外では傘は使わずに両手を空けておいた方が安全です。
 まだしっかりと歩けない乳幼児をつれて避難するときは、できるだけ乳幼児が濡れないようにポンチョの中で抱っこやおんぶをする、クーファンの上から雨よけをかぶせるなど、ちょっとした工夫が必要となります。
 また、非常用持ち出し袋は避難時には両手を空けるという原則がありますので、基本的にはリュックサックだと思いますから、着込む合羽によってリュックサックも雨対策をしておかないといけません。
 完全防水のリュックなら大丈夫ですが、そうでない場合には、ザックカバーをかけるか、あるいは雨具をポンチョタイプにしてリュックの上にかぶせるかということになるでしょう。
 撥水程度の防水では、豪雨だと雨が縫い目などからザックの中に浸透しますので注意が必要です。
 あと、頭から垂れてくる水が目に入るとうっとうしいので、つば付きの帽子も準備しておきましょう。

2.足下

 雨の中の移動では、基本的に長靴を使う人が多いと思いますが、道路が冠水しそうな状況での避難では長靴の中に水が入って歩けなくなる可能性がありますので、できれば止めた方が無難です。
 マリンシューズが一番いいのですが靴底の厚いものは少ないので、運動靴を履いて避難するようにしてください。
 非常用持ち出し袋には換えの靴下や換えの靴を準備しておいて、避難先に到着したら冷える前に履き替えるようにします。

3.濡れ対策

 大雨の中の避難になると、合羽を着ていてもどうしても濡れてしまいます。
 そのままだと風邪を引いてしまうので、非常用持ち出し袋には必ず吸水性のいいタオルと着替えを入れておいてください。
 濡れると身体が冷えますから、羽織れるものも準備しておいた方が安心です。
 寒さに弱い方は、非常用持ち出し袋の中に使い捨てカイロを準備しておいてもいいかもしれません。
 また、着替えやタオル、使い捨てカイロなどは濡れないように密封できるビニール袋にいれておくことをお勧めします。

4.暖を取る

 避難先でなにがしかの暖かなものが飲食できればいいのですが、そうでない場合も多いと思います。
 そのため、非常用持ち出し袋には携帯コンロや発熱剤など、お湯を沸かせる道具と飲料用の水、それにほうじ茶を準備しておきます。
 避難先でお湯を沸かし、ほうじ茶を飲むことで身体がしっかりと温まります。

 暑い時期でも、雨でずぶ濡れになると身体は芯から冷えてしまいます。
 特に乳幼児や高齢者、身体の弱い方などは冷えは大敵ですので、濡れるのは仕方が無いとして、安全な場所へ移動したら、可能な限り早く水気を拭き取って暖がとれるようにしてください。
 着替えた後、お茶を飲んでも寒いようなら、湯たんぽや使い捨てカイロを身につけ、エマージェンシーブランケットや毛布にくるまって身体から熱が逃げるのを可能な限り防ぐようにしてください。
 何もないに超したことはありませんが、念のためにお手元の非常用持ち出し袋の中身が水に濡れない水害対応になっているかどうかを確認してみてくださいね。

眼鏡と入れ歯

 夜中に突然災害が起きたとしたら、あなたは平静でいることができますか。
 寝込みを襲われるとどうしても気が動転してしまうものですが、なかでも避難時によく忘れてしまうものに眼鏡と入れ歯があります。
 どちらも必要な人が日常生活を送るのに欠かせないアイテムなのですが、壊れたり無くなったりすると、再度手に入れるまでに非常に時間がかかるものです。
 非常用持ち出し袋には、必ずスペアを入れておくようにしてください。
 とはいえ、眼鏡はともかく入れ歯は普段使っていないと口の中にあわなくなっていくものですから、どうしても普段使いのものを持って逃げるしかありません。
 洗浄液につけた状態で密封できる容器に入れ、身の回りに置いておくくらいしか方法が考えつきませんが、避難の際には絶対に忘れないようにしてください。
 口から食事がとれないと、人間はだんだんと弱っていきます。気力や体力を維持するためには、どうしても口で咀嚼して食べる行為が必要となりますから、入れ歯の管理には充分に気をつけてくださいね。

筆記具とメモ帳

 災害発生後にさまざまなことを記入しておく備忘録として用意しておきたいのがメモ帳です。
 メモ帳と一口に言っても、大きいの、小さいの。耐水性のあるもの、字が書きやすいものなどさまざまですが、伝言メモや張り紙といったことにも使うことを考えると、耐水性のあるものがよさそうです。
 では筆記具はどうするかというと、やはり耐水性のことは重要ですが、それ以上に書いたものがにじんだりかすれたりせずきちんと読み取れる状態になっていることが大切です。
 その条件で考えると、鉛筆、油性ペン、ダーマトグラフ、クレヨンといったところが候補になります。
 それぞれ一長一短あるので一つあればいいということにはならないと思いますが、メモを取るのなら鉛筆がいいでしょうし、油性ペンならガラス以外のものなら殆どしっかりと書き込むことができ、なかなか消えないのが強みです。
 ダーマトグラフやクレヨンはガラスなど油性ペンが苦手なところにもしっかり書けますし、不要になればすぐ消せるという強みがあります。
 筆記具とメモ帳、案外と使うことが多いので、非常用持ち出し袋だけでなく、防災ポーチなどにもいくつか種類を変えて揃えておくといいのではないでしょうか。
 ちなみに筆者の非常用持ち出し袋には、キャップ付き鉛筆と油性ペン、それにダーマトグラフが入れてありますが、先日使おうとしたら鉛筆の芯が折れていました。
 鉛筆を持って歩くときには、鉛筆削りなどの鉛筆が削れる道具もわすれてはいけないなと感じました。

内水氾濫に気をつけよう

 大雨が降ると河川の氾濫には気をつけますが、もっと身近にある排水路に注意は向けていますか。
 一時間に50mm以上の激しい雨が降ると、側溝や排水路の排水量よりも注ぎ込む量の方が多くなるため、側溝から水があふれ出すようになります。

わかりにくいが水が側溝の蓋を超えて道路にあふれ出している。
普段から排水のしにくい場所を知っておくことも大切。

 これが内水氾濫と言われる状態ですが、水は高いところから低いところへ流れますから、側溝からあふれた水は庭や道路を通って低い土地へ流れ込むことになり、低い土地が浸水する被害が発生します。
 この被害は雨の勢いが治まってくると近くの排水路から排水されていくのでさほど長時間浸水することはないのですが、河川の水面よりも低い土地だったり、河川の流量増加により樋門を閉じたりすると、何らかの形で強制的に排水するまでは水がたまります。
 かつてはそういった土地は水田として使われていて、河川の氾濫や内水氾濫時には遊水池としてそこに水が集まるようになっていたのですが、昨今の住宅地開発ではそういったところにも住宅が建つようになっており、水害が起きたら大変だろうなと思ってみています。
 ともあれ、内水氾濫が起きると普通の道路や側溝に濁流が流れるようになりますから、足下が見えません。そんな場所を移動することは大変危険です。
 もしも家の前がそんな風になっていたら、お出かけを止めるのははもちろんですが、外への避難は止めて二階以上の上層階に避難することをお勧めします。

アレルギーと食事

給湯設備が復旧すると暖かいものが食べられる。
つい飛びついてしまうが、アレルギーには注意が必要。

 指定避難所に避難して生活が始めると、さまざまな形で支援が入ってきます。
 中でも大きいのは食事なのですが、避難者に配られる食事というのは個人の好みや健康状態に関係なく同じものが支給されるという点に注意が必要です。
 大規模災害になると、多くの場合は最初に菓子パン、そしてその後は一度に大量に弁当を配食できるコンビニやスーパーなどが被災地外から弁当を輸送してくるようになります。これらは食中毒を防ぐため温度を下げて輸送してきますので、手元に来たときには凍っていることもあります。
 また、やはり食中毒予防のため、味付けも濃いめになっていますので、塩分摂取制限のある方などが食べ続けると危険な状況になりかねません。
 そして一番問題になるのはアレルギー対策。送られてくるパンやお弁当はアレルギーに対する配慮はまずないことを知っていないといけません。
 アレルギーが出るものを食べなければいいと考える方もいらっしゃるのですが、避難所で食事を残そうとすると、間違いなくもったいないと言い出す方が現れて揉めることになります。
 本人にとって生死を分けるアレルギー反応も、一部の人から見ると単なる甘えや好き嫌いにとらわれてしまうのです。
 対策としては、アレルギー対応のできている非常食を自分で準備しておくことくらいしかできません。普通の方の備蓄は3日から1週間と言われていますが、アレルギー対応のできる食糧支援が行われるようになるのは、早くても2週間目以降になりますので、1~2週間分のアレルギー対応食を準備しておかないといけないということになります。
 また、非常食は主なアレルゲンの記載が殆どのものでされていますので、食べられるものがあれば、それを優先的にまわしてもらうのも一つの手です。
 災害が起きると、残念ながら日常生活にちょっとした配慮が必要な人は異端扱いされて肩身の狭い思いをすることになります。
 そういう方がいるおうちは、できれば被害の出にくいおうちを作り、または被災しても避難所に行かなくて済むような環境を作って、自分で安全な食事を準備できるような体制を取っておいた方がいいと思います。
 被災後に、何かの事情でアナフィラキシーショックを起こしても、搬送できる病院が無事とは限りませんから、アレルギー対応の必要な人ほど、普段から自分の身を守るための備えが必要なのではないかと思います。

大雨の警報基準をおさらいしよう

 梅雨に入るのを待ちかねていたように県内では激しい雨が降るようになってきました。一部の地域では「大雨警戒レベル3」が発表されたところもありましたが、一口にレベルと言っても何をしたらいいのかピンと来ない方もいらっしゃると思います。
今回は現在の警戒レベルと以前の警戒名称、そしてそれにより住民が期待されている行動についておさらいをしてみることにします。

報道発表がレベル表示だけになったので、この警戒レベル表が頭に入っていないと訳がわからなくなる。

1.レベル1

 これはあまり意識しないと思いますし、報道発表などでもレベル1はでてこないと思っていいと思います。
 気象庁が大きな災害が起きそうだと判断したときに発表する「早期注意情報」がレベル1の基準となっています。
 これが発表されたら、家の周りのお片付けや雨樋、溝などが詰まっていないか確認し、できれば掃除をしておくといいでしょう。
 また、非常用持ち出し袋や備蓄品のチェックを行って、足りないものがあれば買い足したり交換したりするようにしてください。

2.レベル2

 気象庁発表の大雨注意報や洪水注意報がこれに当たります。
 避難経路の確認や避難所開設の時期の確認、避難に必要な資機材や車の燃料などを確認しておきましょう。
 また、大雨警報や洪水警報が発表されると、レベル3が発表されるかもしれないことを念頭に置くようにしてください。

3.レベル3

 以前の「避難準備・高齢者等避難開始」に該当します。避難準備とは言いますが、自宅や避難経路が崖崩れや水没の危険がある場所にあるようなら、準備ができ次第安全だと思われる場所に避難を開始してください。
 また、高齢者や要支援者など避難に時間がかかったり避難先に特定の資機材が必要な人は準備が完了次第安全な場所へ避難します。

4.レベル4

 以前の「避難勧告」「避難指示(緊急)」です。これが出るともうどこかで災害が発生していると考えても問題ありません。
 安全な場所への避難が難しくなっている場合には、自宅で上層階に避難する垂直避難を検討しましょう。可能な限り安全な場所へ避難してほしいという情報です。

5.レベル5

 「災害発生情報」で、これがもし発表されるとしたら、もう大規模な災害が発生していると考えて間違いありません。
 自分の周囲を確認し、現時点よりも安全が確保できる方法で、自分が生き残ることを最優先に行動しなくてはなりません。

 こうやってみると、レベル3とレベル4が重要な意味を持つと考えてよさそうです。
 レベル3とレベル4の違いははっきりとしないのですが、もしも避難所があなたや自治会の判断で開設できるのであれば、レベル3が出る前に避難所の開設をしておくことをお勧めします。また、逃げ込む場所が空けられていないと避難してきた人が途方にくれることになりますので、もし自分たちで開設が決められない場所が避難先になっているときには、避難所の開設時期について自分たちで明確に確認しておくことをお勧めします。
 これからの時期、大雨や大風が起こる可能性は高いです。
 気象庁や自治体が発表する警戒レベルを意識して、早めに行動するようにしておいてくださいね。

ペットボトルと食中毒

 暑くなってくるとペットボトルや水筒が手放せなくなってきます。
 ここ最近は非常に高温になりやすくなっていますが、中途半端に直飲みしたジュースのペットボトルを炎天下に放置して再度飲もうとしたら味がおかしくなっていた経験はありませんか。
 これは直飲みしたことにより、口の中にいるさまざまな菌がペットボトルの中で増殖したためで、飲んだ後に変な腹痛や下痢がもし起きたとしたら菌で汚染されたペットボトルのジュースを飲んだためと思われます。
 缶ジュースや紙パックのものであれば温度管理にかなり気を遣うと思いますが、蓋のできるペットボトルは蓋ができるので無意識に衛生的だと思ってしまうようです。でも、一度蓋を開けて口をつけたペットボトルは缶や紙パックと同じような衛生管理が必要なので気をつけないといけません。
 特に夏場の被災地では避難者やボランティアなどにこの症状が起きやすいため注意が必要です。
 一度に飲みきれないのであれば、直飲みでは無くコップに移す。蓋を開けたペットボトルはクーラーボックスなどで温度管理をする。または一度に飲みきれるだけの小さいサイズのペットボトルを使うなど、あなたの体調を維持ずるためにも、ペットボトルの取り扱いには十分注意するようにしてください。
 ちなみに保冷のきく水筒でも同じことが起きますから、直飲みするタイプのものを使っているのであればしっかりと冷やし、水筒を置くときは日差しを避けるなど中の温度が上がらないような管理をするようにしてくださいね。

エマージェンシーブランケットを準備しておく

左側が数千円、右側が百均のエマージェンシーブランケット。高い方は人工衛星に使われているものと同じもので断熱性は確か。百均のものも値段にしては使える。

 防災グッズにはいろいろとありますが、その一つにエマージェンシーブランケットがあります。
 名前を聞いてもピンとこないかもしれませんが、銀色の毛布の代わりになるやつというとなんとなくイメージが沸くのでは無いかと思います。
 このエマージェンシーブランケット、価格はピンキリで安いものは百円均一ショップ、高いと一万円近くするものまであり、その値段の違いは主に厚さと丈夫さとなっています。
 値段の高いものは厚みがあってしっかりしており、少々使い回してもこすれてもなんともありませんが、百円均一ショップのものは、ものによってはブランケットの向こう側が透けて見えたり、ちょっとしたことで破けてしまったり、基本使い捨てのような感じのものもあるようです。
 このエマージェンシーブランケット、風を通さないのと熱を反射してくれる効果があり、非常時の体温の調整がしやすいという便利グッズ。
 一枚あると、被災地では目隠しや簡易的に雨風をしのいだり、暑さ寒さをしのぐのに役立ちますから、非常用持ち出し袋だけでなく、防災ポーチに入れておいてもいいかもしれません。
 百円均一ショップのものでも役に立たないわけではありませんから、一度どのようなものなのかを試してみるのが一番です。
 何も起きていないときだからこそ、さまざまな防災グッズを試せます。高いものが多い防災グッズの中でも、百円均一ショップで売っているものは多いですから、ぜひいろいろと試してみて欲しいなと思います。

災害対策は自分で考えて自分で準備することが一番大事

災害が起きるときには、さまざまな情報がさまざまな行政機関から発表されます。
ですが、自分を守るための対策は自分以外の誰もやってはくれません。
災害が起きて避難した先で「毛布がない」「食料がない」などといって避難先の担当者に文句を言う方が一定数おられるそうですが、自分が自分を守るための備えをせずに誰かが自分を守ってくれるというのは甘すぎる考えです。
例えば、益田市の食料備蓄量を見てみることにします。令和元年度の益田市の防災計画に出ている非常食のうち、一番多いアルファ米の五目ご飯は6,650食となっています。
ぱっと見るとそれなりの量に見えますが、これを政府推奨の3日間3食分と考えるとどうでしょうか。わずか738人分の分量でしかありません。益田市の人口が45,836人ですから、大規模な地震でも起きたら備蓄食料が食べられるのはよほど運のいい人だけと言うことがわかると思います。
この備蓄量は、あくまでも事情があって自分のための食料品を避難先に持参できなかった人に対する支援用であり、住民を食べさせるために備蓄しているわけではないということがわかると思います。
毛布や生活資材についても同様で、毛布は1,333枚、調理用のコンロはリストに出ていない状況であり、避難した人のものを全て避難所や行政機関が準備してくれているなどと言うことは考えられないと言うことがご理解いただけるのではないでしょうか。
同様に、避難すべきかどうかの判断は行政機関がすべきものではありません。避難勧告や避難指示(緊急)という名前でもわかるように、避難するかどうかの判断はあくまでも各個人にゆだねられているのです。
幸いにして東日本大震災以降、ハザードマップなど予防的な情報が提供されるようになり、避難すべきかどうかや避難する経路、避難できそうな場所にいたるまで事前に検討できるようになってきました。
自分の食べるものや排泄物の処理の準備、どんな災害で避難しないと身の危険があるのか、避難するならどこへどんな経路で移動すればいいのかなど、自分が生き残るためには与えられている情報を元にして自分でしっかりと考えておかなければなりません。
あなたの命を守り、あなたの命を繋ぐのは行政機関でも自治会でもありません。あくまでもあなた自身が行動しなければならないのです。
最近の地震や大雨、大型台風の情報や被害を見ると他人事にしておくわけにもいかないということはご理解いただけると思います。
あなたを守るために、あなたはどんな準備をしておけばいいのかをしっかりと考えて準備し、いざというときに備えておいていただければと思います。

【参考資料】
食料備蓄の数字:出典元・益田市防災計画付属資料P231(https://www.city.masuda.lg.jp/uploaded/attachment/13217.pdf
益田市の人口数:益田市の人口統計【令和2年度】(5月末現在)(https://www.city.masuda.lg.jp/soshiki/3/detail-56083.html