【活動報告】高津小学校防災クラブを開催しました。

 去る9月22日、益田市立高津小学校のクラブ活動の一つとして、防災クラブを開催しました。
 今回は「揺れに強い形って何だろう?」というテーマで、ストローとクリップを使った立体模型比較をしてみました。
 三角錐はみんな上手にできていたのですが、四角柱になった途端、自立できずに倒れるものが続出し、面の斜めに一本支柱を入れることで安定して自立することを試して見ました。
 今回の内容は、一般にはストローハウスと呼ばれているものですが、50分という時間では家を作るところまでできないことがわかっていましたので、三角と四角という形を作ってその強度を確かめるところまでを一つのプログラムとしてみました。
 担当していただいた先生からは、図工でもできそうだということで、興味深そうに子どもの指導をしていただけました。


 結果だけ書くと、できるだけ角の数が少ない方が安定しやすいので、面は三角形を基本に作ると言うことだったのですが、わかっていてもなかなか難しかったようです。
 首をひねりながらストローとクリップに悪戦苦闘してくれた子ども達と、的確な指導で子ども達をサポートして下さった担当の先生に感謝いたします。

二つの水の問題

お勧めの仮設トイレセット。猫の砂は水分を吸うと固まるので取り扱いがとても楽。

 災害時に断水すると、飲料水と生活用水については確保をいろいろと考えるような話がでます。
 では、使い終わって生じた汚水はどうでしょうか。
 トイレが使えない状態であれば、通常排水管も使うことができません。できるだけ汚水を出さない努力は必要ですが、生活する以上は完全に0にすることはできませんので、処理の方法を考えておく必要があります。
 これはトイレの問題も同じ事で、便座に大きなビニール袋を敷いて用を足すだけでは、発生した汚物が衛生環境を脅かすことになりかねません。
 仮設トイレが便座に大きなビニール袋を敷いた後、その中に吸水材と脱臭剤を投入するのは水分を吸着することでひっくり返ったときに中身が散らからないようにするのと同時に、腐敗を可能な限り遅らせるという意味もあるのです。

トイレの便器を使う場合の一例。水分は吸わせないと臭いがひどくなってくるので注意。


 家のトイレでやる場合も、ビニール袋の中に新聞紙、あるいは吸収ポリマーや猫の砂など、水分を吸収させるものを入れることである程度までは衛生的な生活を送ることができるのです。
 生活排水にしても同じ事で、ポリタンクなどに貯めることができない場合には、吸水させて腐敗を防ぐ対策をしておかないといけません。
 便利なのはにおい消しと吸水材がセットになっている猫の砂なのですが、災害対策のためにだけ準備すると普段は結構邪魔になりますので、ご家庭に応じて吸水できる方法を考えておくといいでしょう。
 水の問題を考えるとき、清潔な水のことは頭に浮かびますが、同じくらい使用後の水についても気を遣う必要があると言うことを、頭の片隅に置いておいて欲しいと思います。

台風の時の窓対策

 台風が来るとき、窓に養生テープや布テープを「×」や「米」の形に貼り付けておくことがあります。
 巷ではいろいろといわれているようですが、これは窓ガラスが割れたときに飛散するガラスをできるだけ減らすことを目的としたもので、やったから割れないというのは迷信ですので注意してください。
 窓ガラスの内側にテープを貼ることで、何らかの原因でガラスが割れたときに大きな破片が飛び散ることをある程度防いでくれるので、何もしないよりは安全度が確実に上がると考えればいいと思います。


 当研究所では、大きな窓ガラスには飛散防止フィルムを貼っていますが、そうでない窓については屋内側に養生テープを米の形に貼り付けて飛散対策をしています。
 ガムテープや布テープもあるのですが、ガムテープは剥がすときに非常に大変ですし、布テープは窓にのりが残ってやはり剥がすのが大変でした。強度と剥がす手間を考えて、うちでは養生テープが一番いいという結論に達しています。
 ちなみに、窓の内側に養生テープを貼ったら、窓の外側にはプラ段ボールや段ボールでガラスの上に蓋をしています。窓枠に養生テープで貼り付けることで、衝撃からガラスを守ってくれると期待しているのですが、幸いにしていまのところ活躍したことはありません。


 窓の保護と飛散対策を考えるとガラスの内側と外側の両方を段ボールで覆うといいのでしょうが、手間の問題から外だけにしてます。
 代わりに、内側はカーテンをしっかりと閉めて、飛散対策としています。
 窓ガラスにテープを貼ると強度が落ちるというような研究もあるそうですが、何か当たったときにガラスが飛び散って怪我したり、そこから入ってきた風で屋根や壁が壊れても嫌だなと思って養生テープとプラ段ボール張りはやっているのですが、するもしないも好みだと思っています。
 どう考えるのかも人それぞれですから、やる人もやらない人も、お互いに全否定せずに対策ができるといいですね。
ちなみに、一番効果があるのは雨戸やシャッターを窓の外に設置することですから、それらの対策が可能であるなら、そちらで対策することをお勧めします。

台風への備え

 台風は、雨と風で毎年大きな災害をもたらしますが、事前に気象情報が提供されているのでしっかりとした対策が可能です。
 インターネットやテレビ、ラジオなどで配信される気象情報に十分注意し、台風の危険がありそうだと思ったら、影響が出始める前に備えを確認し、きちんと対策をしておきましょう。

1.家の周り

・風で飛ばされそうなもの(植木鉢、バケツ、物干し竿、網戸など)は、屋内に取り込む。取り込めない場合にはなるべく低い位置に置いて固定しておく。
・側溝や雨樋、排水溝を確認し、詰まっていれば掃除をして水はけを良くしておく。
・窓や雨戸は飛散防止フィルムを貼る。無理なら布テープや段ボールなどで覆い、風で飛んできたものが当たっても壊れないようにしておく。
 また、しっかりとカギをかけて動かないようにしておく。

2.家の中

・カーテンやブラインドなどはおろしておいて万が一ガラスが破損しても屋内に破片が飛び込まないようにしておく。
・蓄電池や乾電池、カセットボンベなどの消耗品の残量がしっかりあるかを確認し、足りなければ補充しておく。
・懐中電灯、携帯ラジオ、蓄電池&乾電池、着替え、非常用飲食物、カセットコンロ&カセットボンベ、鍋、貴重品などをコンパクトにまとめておく。
・断水に備えてやかんやペットボトルに飲料水を確保し、浴槽に水を張るなどして生活用水も確保しておく。

3.避難の判断

・家と避難先のどちらがより安全かを考え、より安全な方へ事前に待避しておく。
・避難が必要になる場合に備えて、避難場所として指定されている所への避難経路は確認しておく。そのとき、避難先が台風による雨や風に対応していることを確認しておくこと。
・どうなったら避難するのかを事前に決めておく。
・避難するときは、持ち物をリュックサックなどに詰め、両手が使えるようにしておく。
・避難先で時間を消化できる本やカードゲームなども準備しておく。

 自宅待機する場合でも、万が一に備えて非常持ち出し品は用意しておいたほうが安心です。普段のあなたの生活で何気なく使っているさまざまな日用品のうち、毎日使うものについては非常用持ち出し袋にも入れておくようにしましょう。
 また、災害が夜を越えそうな場合には、寝袋や布団なども準備しておいた方が安心です。それから、缶詰やレトルト食品といったものを持参するときには、お箸やスプーン、フォークといったカトラリー類やコップも忘れないように持って行きたいですね。

【開催報告】防災研修会を開催しました。

 去る9月18日、益田市民学習センターにおいて防災研修会を開催しました。
 内容は「災害ってなんだろう?」ということで、災害の種類と基本的な逃げ方についてお話をさせていただきました。
 今回の参加者は当研究所の会員様ばかりで、講師をする側にとっては授業参観のようで非常に緊張しましたが、講義後に出席者の皆様からさまざまなご指摘をいただき、今後よりよいものを提供できるのでは無いかと自信をつけることができました。
 今回は土曜日の夜と言うことで、忙しく、そしてお疲れの中、参加していただきました皆様にお礼申し上げます。
 また、今後も不定期になると思いますが、小さな防災研修会を開催していきたいと思っていますので、興味があってご都合のつく方は是非一度参加してみて下さい。
 お待ちしております。

お店にハザードマップを貼っておこう

 あなたのお宅では、ハザードマップは壁に貼ってありますか。
 家だけでなく、避難経路についても赤線などでわかるように書いて、避難先まで問題ないかを確認するようにしてください。
 ところで、不特定多数の人が集まる食堂やレストランなどの飲食店では、災害が起きたときにどこへ避難すべきか知らない人が多くやってきて利用します。
 いざというときに安全な避難先がわからないとパニックになってしまいますし、少ない従業員の方で完全な誘導をすることも難しいですから、お店の位置と近くの避難所がわかるハザードマップを貼っておくといいと思います。
 貼る場所は、トイレの中。
 小便器を使っているときに目線がある場所や、個室の場合には扉の内側。用を足しているときは案外としっかり見てくれますから、そこへ掲示しておくとかなり効果的です。飲食店に限らず、不特定多数の人が利用する施設では掲示するようにしておくと、ある程度の混乱を避けることができると思います。
 ハザードマップは大事にしまっておくものではありません。活用してこそ作った意味があります。
 掲示したからといってお客様に何かが訴求できるわけではありませんが、いざというときに少しでもお客様の生存確率を上げることができる簡単な取組です。
 広告に混じっていても構いませんので、お店のどこかにお店の位置と避難場所を記載したハザードマップを貼り出してみませんか。

土のうと水のう

 水の浸水害を防ぐ方法の一つとして、土のうまたは水のうを積むというのがあります。玄関などの簡易な浸水防止手段として使えたり、堤を作ることで害の少ない方向へ水の流れを誘導することに使ったりします。
 ただ、どちらも事前に準備していないと使えないものですから、あらかじめその場所で浸水害が発生するのかどうなのかということを知っておく必要があります。
 周囲に比べて低地であったり、雨の際には水たまりや水の流れができやすい場所であれば、土のうや水のうは準備しておいた方がいいと思います。
 最近では吸水素材を使った土のうなどもありますから、ご自身の都合や保管場所にあわせて選択しておけばいいと思いますが、それぞれの利点と欠点を考えてみましたので参考にしてみてください。

1.土のう

 排水性のある袋に土砂を入れて積み重ねることで水を防ぎます。
 主に河川の決壊対策や土砂崩れを防ぐためなど、大規模な対策に使われますが、それ以外にもさまざまな場面で使われています。
 簡単に作れて設置も楽ですが、中に詰める土砂をあらかじめ準備しておかないといけないことと、詰め方や積み方にコツがあって人手が必要というところが問題点です。

2.水のう

 ポリ袋を二重にして中に水を詰め、それを置くことで家の玄関や排水溝などからの浸水を防ぎます。
 土のうに比べるとサイズが小さくなるため、家庭や事業所など小規模な浸水対策に使います。
 ポリ袋のため比較的形状が変わりやすく、複数の水のうを積み重ねて抑えることで、土のうに比べると浸水量を少なくすることが期待できます。
 また、水を詰めて置くだけなので、土のうに比べると技術が必要とされないところもメリットです。
 水は重いので大きな袋で作ると破れてしまうため、水のう用のポリ袋が大量にいることと、土のうに比べて作るのに時間がかかることが問題点です。

3.吸水土のう

 吸水ポリマーを使うことで、普段は保存場所を取らず必要な時に水を含ませることでしっかりとした土のうを作る災害対策用の土のうです。
土のうに近い性格を持っていますが、吸水させるだけで形ができて誰でも取り扱えるという点で土のうよりも優れています。
 よく誤解されていますが、浸水時に浸水箇所にこの吸水土のうを配置しても吸水している間に流れてしまいますので、浸水箇所のところで吸水が終わるまでしっかり押さえておくか、あらかじめ吸水したものを使う必要があります。
 土のうや水のうに比べて割高なこと、そして使い終わった後の吸水土のうの処分が問題点です。

 他にもゴムチューブを使った簡易堰(「ゴム引布製起伏堰」と呼ばれるそうです。)などもありますが、個人では殆ど使うことがないと思いますのでここでは触れません。興味がある方は「ラバーダム」や「タイガーダム」などで検索してみてください。

 最後に、土のうにしても水のうにしても非常に重たいので、運ぶときには腕や腰を怪我しないようにしてください。
 また、浸水が始まってから設置しようとしても遅いですから、浸水する可能性があると考えたら、天気が落ち着いているうちに設営しておくことをお勧めします。

災害になって慌てても遅い

 台風や大雨による越水、氾濫などによって自宅などが浸水したときになってから、慌てて市町村や消防、警察などの行政機関に救援を求める人が相変わらず多いです。
 特に「水に浸かるはずがない」とか「うちは絶対大丈夫」といった根拠に基づかない楽観論で構えていた人ほど慌てるようです。
 そういった災害時には、行政機関は被災地域での被害をできる限り小さくすべく頑張っているわけですが、その中で避難遅れによる「助けてくれ」の連絡はあらゆる仕事の邪魔になります。
 自分の住んでいる場所は自分で選択しているわけですから、本来はその場で発生することが予測される危険性は知っておかないといけないですし、いざというときの対応もきちんと考えておかないといけません。
 助けてもらおうと電話する人は、被災者が自分だけと思っているのですが、そういった人達が大量に発生することが殆どですので、救助の手は非常に遅くなると考えてください。
 身の安全は自分で確保しておく必要があるのです。
 そのためのハザードマップであり、避難訓練や防災研修会だったりするのです。
 災害時に慌てて避難先を行政機関に電話して聞くような愚かなことはしないでください。
 もしも避難が必要な場所に住んでいるのであれば自分の避難先や避難方法、避難開始判断の鍵はきちんとわかるようにしておいて、災害が発生してから慌てることがないようにしておきたいですね。

制御された危険で体験をする

 新型コロナウイルス感染症のせいか、ここ最近アウトドアがはやりのようですが、それに伴ってさまざまな怪我や事故も増えているようです。
 刃物やたき火など、普段の生活で出てこないものを使うのがアウトドアの醍醐味ではあるのですが、それらは危険だということを知ってはいても経験がないため、引き起こされるトラブルも多いのですが、大きな事故や怪我を防ぐためには、制御されている状態で危険を体験することが大切です。
 二昔前くらいまでは日常生活でさまざまな体験ができていたのですが、現在は安全が最優先されて危ない目に遭うことがほとんどない状態ですから、さまざまな野外活動などで擬似的に危険を経験するしかありません。
 危険とは失敗ですが、指導者が見ているところで体験する危険は、命にかかわるものは殆どありません。怪我はするかもしれませんが、その代わりに危険について学習することができるのです。
 危険をしらないということは、どこで危険に遭遇するのかという予測もできないということです。危険を経験することで、他の部分でも危険を予測する力になり、災害時に自分が生き残ることのできる力になるのです。
 これから秋で過ごしやすい時期になってきます。
 屋外でのアウトドア教室ではさほど密にもなりませんし、個別に活動することも多いですから、そういったイベントに参加して危険に対する感覚を身につけ、生き残るための勘を養えるといいなと思います。

【お知らせ】防災マップ作成会を開催します

 毎年当研究所が行っている小学生向けの防災マップ作成会を開催します。
 期日は9月25日10時~12時。場所は高津地区です。
 今回は損保協会様のぼうさい探検隊マップコンクールからタブレット端末をお借りしてデジタルマップによる防災マップ作成をやりたいと考えています。
 集合場所や具体的な防災マップ作成エリアなど、詳しい内容につきましては、当研究所メールからお問い合わせ下さい。
 また、見学についても若干名ですが受け入れ可能です。
 興味のある方のご参加もお待ちしております。
 なお、今回作成したマップは損保協会様主催のぼうさい探検隊マップコンクールに応募することになりますので、ご了承いただければと思います。
 それから、防災マップを作ってみたいとお考えの方がいらっしゃいましたら、そのお手伝いもできると思いますので、ご連絡いただければ幸いです。